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自転車の“ながらスマホ”は反則金1万2000円──警察庁がルールブック公開 青切符制度に先駆け

» 2025年09月04日 16時20分 公開
[松浦立樹ITmedia]

 警察庁は9月4日、自転車への交通反則通告制度(青切符制度)導入に先駆けて「自転車ルールブック」を公開した。2026年4月1日には、道路交通法が一部改正され、自転車の交通違反で検挙された後の手続きが変化する。自転車運転時の“ながらスマホ”についても禁止行為と定めており、反則金1万2000円の対象となる。

 ルールブックには「自転車を運転するときは、携帯電話・スマートフォンなどを使って通話したり、表示された画像を注視することが禁止」と記載。スマホを使って実際に事故を起こしたり、歩行者の通行を妨害したりすると「携帯電話使用等(交通の危険)」となり、1年以下の拘禁刑か、30万円以下の罰金が科される。

「ながらスマホ」に関する説明(ルールブックから引用)

 また、スマホを手に保持して通話したときや、手に持って画面を注視したときも「携帯電話使用等(保持)(反則行為)」に。反則金1万2000円が科される。なおこの反則金は、自転車の反則金中で最も高額だ。

 ながらスマホはなぜ危険なのか。警察庁は「通話しながらの運転は片手運転となり、ブレーキもかけにくい状態となる」と危険性を指摘。他にも、周囲の音が聞こえにくくなったり、他の車の存在に気付きにくくなったりするなどのリスクも。画像を注視したままの運転は文字や動画に集中してしまうため、歩行者の見落としや信号無視などをしてしまう可能性もある。

ながらスマホ関連の死亡・重傷事故は増加傾向

 この他にも、傘差し運転や、イヤフォンを付けて周りの音が聞こえない状態での運転も、全ての都道府県で禁止に。傘差し運転は運転を阻害する点、イヤフォンは周囲の音が聞こえなくなる危険がある点をそれぞれ理由とし、違反時には反則金5000円の対象になる。

イヤフォンをしながらの運転に関する説明

 ただし、片耳のみにイヤフォンを付けているときや、オープンイヤー型イヤフォン、骨伝導型イヤフォンのように、装着時に利用者の耳を完全にはふさがないものは、安全な運転に必要な音や声が聞こえる限り、違反にはならない。

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