米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「Perseverance」が採取した岩石の分析から、火星に微生物生命体が存在した可能性が示されたという研究結果が9月10日、科学誌「Nature」で発表された。
岩石は数十億年前に形成されたとみられる湖底の堆積物から探査車が採取したもの。研究を率いたニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の惑星科学者ジョエル・ヒューロウィッツ氏は、堆積岩から「生命活動の痕跡の可能性」が検出されたと述べた。
採取された2つの鉱物ができた化学反応について「微生物の活動によって引き起こされることが多い」とし、「微生物はこのような環境で有機物を消費し、代謝の副産物としてこうした新しい鉱物を作り出している」と説明した。
ただ、生物学的なものがなくても同様の反応を引き起こす化学的プロセスは存在し、探査機のデータだけではそうした可能性も否定できないとした。
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