Canonは9月10日、映像システム「CINEMA EOS SYSTEM」の新製品として、デジタルシネマカメラ「EOS C50」を11月下旬に発売すると発表した。新開発の7Kフルサイズセンサーと映像エンジン「DIGIC DV 7」を搭載し、シリーズ初となるオープンゲート記録機能を備える。オンラインストアの価格は55万4400円。
EOS C50は、有効画素数3240万画素フルサイズセンサーによる最大7K60P内部RAW記録に対応したデジタルシネマカメラ。オーバーサンプリングによる4K動画記録と最大4K120P、2K180Pのハイフレームレート記録にも対応する。ダイナミックレンジはフルサイズ時最大15+ストップ、Super 35mm時で最大16ストップを実現した。ISO800と6400の2段階のベースISO感度を搭載し、撮影シーンの明るさに応じて自動切り替えする機能も備える。
3:2のセンサー全体を利用して通常のアスペクト比より広い画角で記録するオープンゲート記録機能に対応。全画角の映像(17:9や16:9)と縦または正方形の画角にクロップした2K映像を同時に記録する縦横同時記録機能を搭載した。切り出す領域は水平方向に任意の位置に移動可能で、異なる記録フォーマットでも記録できる。同社によると、ウェブやSNS用の動画を効率的に撮影可能という。
AF機能では、「デュアルピクセル CMOS AF II」による最大約100%×約100%の画面全域測距に対応する。ディープラーニング技術により、人物(瞳、顔、頭部、胴体)、動物、鳥の被写体検出が可能だ。CINEMA EOS SYSTEM初となる「フレキシブルゾーン」を搭載し、AF速度10段階、被写体の切り替え感度5段階にカスタマイズできる。
音声機能では、同梱のハンドルユニットにXLR端子(2系統)と物理的なオーディオコントロールダイヤル、RECボタン、ズームレバーを配置した。本体内蔵ステレオマイクとMIC端子を加えた4系統のオーディオ入力に対応する。縦撮り専用UIも搭載し、縦位置撮影時でも主な記録系メニューやLCD輝度設定をタッチ操作で変更可能だ。
拡張性では、マルチカメラ撮影に必要なタイムコード入出力端子やマルチアクセサリーシューを搭載している。Multi Camera ControlアプリではiPhoneとiPadから最大4台のカメラの状態と映像をモニタリングできる。UVC/UAC対応によりUSBケーブル1本でのビデオ通話やライブ配信にも対応し、SRTプロトコルによるIPストリーミング機能も備える。
静止画機能では、3200万画素・常用最高ISO6万4000での撮影と、電子シャッターによる最高約40コマ/秒の高速連写に対応する。シャッターボタンを押したタイミングから最大20コマ分遡って連続撮影できるプリ連続撮影機能や、最大100名まで登録可能な登録人物優先機能も搭載した。
機動性を重視した設計は、CINEMA EOS史上最小・最軽量のボディーを実現(本体のみ約670g、本体+ハンドルユニット+マイクホルダー+バッテリーパック LP-E6P+CFexpressカード+SDカードで約1120g)した。カメラ内部流路を刷新し、前面部からの吸気を追加した放熱ファンにより、小型ながら連続撮影時の熱の影響を低減。機能カスタム可能な14個のアサインボタンを配置し、約100の機能を自由にカスタマイズできる。
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