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AI時代の本命か? 画面が付いたMetaの新スマートグラスに感じた可能性 実機に触れて見えたこと(1/4 ページ)

» 2025年10月02日 18時00分 公開
[西田宗千佳ITmedia]

 米Metaが新しいスマートグラス「Meta Ray-Ban Display」を発表した。筆者はカリフォルニア州・メンローパークにあるMeta本社で、製品を試すことができた。

Meta Ray-Ban Display

 現状日本での発売予定はないが、「個人とAIの関係」を見通す上でとても重要な製品だと感じている。

 他のXR機器やスマートグラスとどう違うのか、そしてなぜ、Metaはこの製品を「AI時代のキーアイテム」と位置付けているのだろうか。その点を解説してみたい。

ヒットする「AIグラス」を進化

 「メガネは、個人向けの超知性(Super Intelligence)にとって理想的なフォームファクターだ」

Metaのマーク・ザッカーバーグCEO

 Metaのマーク・ザッカーバーグCEOは、同社の年次開発者会議「Meta Connect 2025」の基調講演でそう話した。

 日本ではピンと来ない人が多いかもしれないが、同社のヒット商品である「Ray-Ban Meta」を受けてのものだ。

 Ray-Ban Metaは2023年末に発売されたスマートグラス。カメラとマイク、スピーカーを内蔵し、スマホ上で動く「Meta AI」アプリと連携して動作する。

AIグラスとしてヒット中のRay-Ban Meta

 最も人気のある使い方は、Ray-Ban Metaに内蔵されたカメラを使い、主観視点の写真や動画を撮影することだ。だが、AI連携は本格的で、カメラで撮影した映像をAIが認識し、「目の前にあるものがなにか」「ホテルの部屋番号や駐車場の番号を覚えておいてもらう」という使い方ができる。

 現状のMeta AIは日本語に対応していないし、賢さにも限界がある。しかし、もしこのままAIが賢くなり、人を超えた「超知性」になったら? それを自分のためのアシスタントとし、生活を助けてくれるようになるとしたら?

 Metaだけでなく、多くの企業が「Ray-Ban Metaライク」なスマートグラスを作っており、大きなトレンドになっている。

 一方で、ザッカーバーグCEOはこうも言う。

 「Ray-Ban Metaを購入した人から寄せられるもっとも多い要望は、『写真を撮影したらそのまま見たい』というもの。この製品で要望に応えられる」

 すなわち、Ray-Ban Metaにディスプレイをつけ、写真や情報、AIの回答を、スマホを取り出すことなく確認できるようにしたのがMeta Ray-Ban Display......というわけなのだ。

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