アサヒグループホールディングス(HD)とアサヒビールは10月6日、ランサムウェア攻撃の影響で停止している業務を巡り、ビールの製造については2日に再開したと発表した。社内システムを使った商品の受注・出荷業務は引き続き停止しているものの、一部を手作業で対応することで再開しているという。
ビールの製造については6日時点で、北海道、福島県、茨城県、名古屋市、吹田市(大阪府)、博多の全工場で再開。「アサヒスーパードライ」の350ml缶、500ml缶、10L樽、19L樽、633ml瓶、500ml瓶については出荷も再開した。同製品の20L樽については一部を10日から、残りを15日から再開する見込み。
15日には「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」「クリアアサヒ」「アサヒドライゼロ」「ブラックニッカクリア」といった酒類・ノンアルコール飲料16製品の出荷も再開する予定だ。
ただし10月に提供を予定していた新商品は発売延期に。例えば7日に発売を予定していた「シングルモルト宮城峡10年」や、15日以降発売予定だった特別ラベルのアサヒスーパードライはいずれも提供を延期する。場合によっては発売を中止する可能性もあるという。
アサヒグループHDは、アサヒグループ食品から販売予定だった「ミンティアブリーズ シャインマスカット」「1本満足バー プロテインバイタリティシリーズ」、アサヒ飲料から販売予定だった「三ツ矢ミックス果実のフルーツソーダ」「ウィルキンソン ドライジンジャエールレモン」についても、1日に発売の延期を発表している。
アサヒグループHDがサイバー攻撃の被害を発表したのは9月29日。10月3日には攻撃がランサムウェアによるものだったと公表した。情報漏えいの可能性を示す痕跡も見つかっており、3日時点で詳細を調査中という。
アサヒ、工場見学イベント中止 サイバー攻撃の影響広がる
アサヒ、ランサムウェア被害を公表 情報漏えいの可能性も 「手作業で受注業務を進めている」
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アサヒグループHDにサイバー攻撃 ビールなどグループ各社の出荷業務が停止 復旧時期は未定Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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