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ソニー「α7 V」登場、実際に触れて分かった“次のスタンダード”の意味荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/4 ページ)

» 2025年12月04日 15時40分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 4年前のα7 IVには残念ながらAIプロセッシングユニットが未搭載だったため、その後に出た機種に比べて弱いところがあった。というか、性能的に古くなってしまった点があった。

 α7 Vでは、他モデルのように画像処理エンジン「BIONZ XR」+AIプロセッシングユニットという構成ではなく、画像処理エンジンにAIプロセッサーを統合した「BIONZ XR2」を新開発したのだ。両者が統合したことで、省電力化も実現したという。

α7 IVより後のモデルではBIONZ XR+AIプロセッシングユニットでAIを活用していたが、α7 Vでは両者を統合した新しい「BIONZ XR2」を搭載

 高速センサーと新画像処理エンジンにより、スタンダードクラスのモデルながらブラックアウトフリーで最大約30fpsの超高速連写が可能になり、ハイエンド機が搭載するプリ撮影機能や連写ブースト設定も可能になったのである。しかも高速読み出しが可能なセンサーのため、ローリングシャッター歪みも軽減されているはずである(これはレビュー時に確かめたい点だ)。

 画質の向上とAF認識性能の向上、高速化に加えて省電力化も図れたという。ダンスシーンを試し撮りしたが、顔が見えていれば瞳を、見えないときは頭部をしっかり捕捉し続けてくれた。

体験会にて、α7V で撮影。秒30コマのリアルタイムトラッキングで連写したシーンから

 もう一つ注目したいのはAWB(オートホワイトバランス)。ディープラーニングを使い、画像からの正確な光源推定が可能になり、今まで難しかったシーンでのAWBが正確になった。これも実際にレビュー時に確かめてみたい点の一つだ。

AWBにもAIを活用。ディープラーニングを使った新しいアプローチでAWBがより正確になった
体験会にてα7 Vで撮影。前モデルよりAWBが向上し、さらに高感度にも少し強くなった

 写真撮影に関しては、新型センサー+AIが統合された画像処理エンジンで上位モデルゆずりの4年分の機能プラスαに進化したといってよさそうだ。

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