2025年、最も多くのスーパーチャット(スパチャ、投げ銭のこと)を集めたVTuberは?──韓国のDIFFが運営する、YouTubeのさまざまなデータを収集・公開している「Playboard」がランキング(集計期間1月1日〜12月9日)を発表した。結果、25年の第1位は、事務所に所属せず個人で活動するVTuber「猫元パト」さんで、金額は6291万6482円だった。
猫元パトさんは、20年4月に「クソゲーパトロール猫」という名称で活動を始めた、企業に所属しない個人勢のVTuber。その後23年8月に、現在の猫元パトの名称に改め、活動を続けている。12月11日現在、YouTubeチャンネルの登録者数は41.8万人に及んでいる。
2位に入ったのは、にじさんじ所属「加賀美ハヤト」さんで、金額は4551万3169円だった。3位には、あおぎり高校所属「千代浦蝶美」さんが4364万9700円で3位に入った。
以降トップ10までの結果は、4位「博衣こより」さん(4134万5203円)、5位「愛乃ひめ」さん(3986万555円)、6位「葛葉」さん(3857万128円)、7位「AZKi」さん(3200万5607円)、8位「叢雲カゲツ」さん(3115万8401円)、9位「星導ショウ」さん(3047万6661円)、10位「甲斐田晴」さん(3047万1950円)となった。
トップ10に入ったVTuberのスパチャ金額を合計したところ、計3億9596万7856円となった。24年の合計金額は5億191万8291円、23年は5億1167万4553円だったため、1億円以上減少する結果となった。
この理由の一因として考えられるのは、VTuber事業を手掛ける企業の収益構造の変化だ。にじさんじを運営するANYCOLORの26年4月期第2四半期決算資料によると、有料のメンバーシップや広告収益は伸びている一方、スパチャは減少傾向に。これらの売り上げをまとめているライブストリーミング事業全体の売上高は横ばいに推移している。
そんな中で大きく売り上げを伸ばしているのが、VTuberのグッズなどを展開するコマース事業だ。21年4月期のコマースの売上高は33憶6400万円だったのに対し、24年4月期には189億3700万円、25年4月期には278憶4200円を記録するなど、5年間で8倍以上に成長している。
これは、ホロライブを運営するカバーでも同様の傾向が見られる。22年3月期では売上高全体のうち、配信/コンテンツ事業が38.4%を占めていたのに対して、25年3月期には21.5%まで減少。一方、グッズなどを手掛けるマーチャンダイジング事業では35.4%から53.7%まで増加しており、こちらにも収益構造の変化が見て取れる。
ホロライブのメディアミックス「魔法少女ホロウィッチ!」完結へ 所属VTuberの“卒業ラッシュ”影響か
ホロライブ所属・天音かなたさんが卒業 理由は“業務負荷の集中” 「解決には組織全体の仕組みの見直し必要」
「にじさんじ」のカードゲーム、27年新春に発売 タカラトミーから
ANYCOLOR、VTuberへの誹謗中傷犯に“聞き取り調査” 20代女性がアンチになったワケ 「強い承認欲求と日頃のストレスがあった」
あるVTuber事務所が倒産発表 原因は社長の“会社資金の私的流用”Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR