ここまでなら「実質Boston Dynamicsのブース」だが、Hyundai自身も独自のロボティクスを披露していた。それが「MobED」というモビリティロボットプラットフォームだ。
シンプルに表現すれば「何にでも使える4輪の台車」だが、車輪の動きが“キモカワイイ”のだ。タイヤを動かすモーターが車台に直接取り付けられているわけではなく、車台と車輪に短いアームを介することで、上下左右にウネウネとタイヤを動かすことができる。それぞれの車輪を独立して動かすと、まるで感情を持ったロボットのように表現豊かだ。
そして、イスとハンドルを取り付けると人間が乗るモビリティに変身する。
実用性も高い。その場で回転、斜めでの移動、アクティブサスペンションのような段差吸収が可能で、地形への適応範囲が広い。環境に合わせてロボットを専用設計する必要がなく、荷物運搬から人の移動までマルチに活用できるとうたう。モデルはベーシックとプロの2種類あり、プロは自律走行が可能。人や障害物を避けながら移動することもできる。
移動にロボティクスを取り込もうとする動きは、ホンダだと「UNI-ONE」が事業化をスタートさせている。両手を使わずに誰でも移動できるモビリティを目指すもので、筆者も試乗したことがあるが未来を感じさせる乗り物だ。MobEDはどちらかというと、台車にロボティクスを取り込むことでマルチユースのモビリティプラットフォームを志向しているように思う。
MobED以外にも興味深いロボットが複数展示されていた。Hyundai傘下の自動車部品メーカー、Hyundai WIAが展開するロボットブランド「H-Motion」からは、停車中のクルマの下に入り込んで車体を浮かせ、任意の場所に移動させる薄型の駐車ロボットがデモンストレーションを行っていた。SNSで見かける、中国の違法駐車をレッカーするロボットを彷彿とさせる。
駐車ロボットがタイヤを持ち上げて移動させる実演の隣では、ロボットアームがEVのコネクタに充電プラグを自動で接続するデモも行われていた。これらを組み合わせると、任意の場所に停車したEVをロボットが自動で充電器まで移動させ、充電完了後に元の場所に戻すという一連の作業を無人で完結することも可能になるだろう。
他には、人と協調して働くロボットの展示も複数あった。車の検査では、Spotのカメラ付きアームを車体の裏側に沿わせるように伸ばすことで、異常箇所をチェックするデモや、物流レーンを再現したコーナーでは、Boston Dynamicsの産業用ロボット「Stretch」と、Hyundai WIAの協働ロボット、自律走行物流ロボットが連動し、荷下ろしから積載・搬送までを一気通貫で行うデモも用意されていた。
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