この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「あるバージョンのRHELを永遠に動かし続けられる。Red Hatが期限のないサポート「Red Hat Enterprise Linux Long-Life アドオン」発表」(2026年5月19日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米IBM傘下の米Red Hatは、5月11日から14日にかけて米アトランタで開催したイベント「Red Hat Summit 2026」で、期限の定めなく特定のバージョンのRed Hat Enterprise Linux(以下RHEL)のサポートを提供する「Red Hat Enterprise Linux Long-Life アドオン」を発表しました。
5月12日(現地時間)に行われた基調講演に登壇したAshesh Badani氏(社シニアバイスプレジデント兼チーフプロダクトオフィサー)は、複数の顧客から真剣な眼差しで「冗談抜きで、このバージョンのRHELを永遠に動かし続ける必要がある」と訴えられたとして、期限の定めなくサポートを提供する「Red Hat Enterprise Linux Long-Life アドオン」を発表しました。
Some of you looked me in high and said we need to run that version of RHEL forever without a hint of sarcasm, and for that we're announcing Red Hat Enterprise Linux Long Live Add-on, a yearly subscription with indefinite support once you reach the end of extended support, critical security fixes, bug resolutions, and more, for as long as you need them.
数人のお客様が真剣な眼差しで「冗談抜きで、このバージョンのRHELを永遠に稼働させ続ける必要があるのだ」と私に訴えてきました。そこで今回、私たちは「Red Hat Enterprise Linux Long Liveアドオン」を発表します。これは、延長サポート終了後も無期限のサポートを提供する年間サブスクリプションであり、お客様が必要とする限りずっと、重要なセキュリティ修正やバグ修正などを受けられるものです。
Red Hat Enterprise Linux Long Liveアドオンは、グローバルの通信、医療、航空宇宙などのミッションクリティカルな環境において、数十年にわたるハードウェアの更新サイクルや規制対応サイクルのもとで運用されているシステムを念頭に提供されると説明されています。
その説明の通りLinuxは社会インフラを動かす重要なソフトウェアとなっており、期限の定めのないサポートのニーズは十分にあると言えます。最大手のLinuxディストリビューションベンダーがこれに対応する意義は確実にあります。
一方で、期限の定めのないLinux OSのサポートは、AlmaLinuxの主要なスポンサー企業の1つであるTuxCareが「Endless Lifecycle Support(ELS) for OSS」として先行して提供しています(日本ではサイバートラストが提供)。
今回のRed Hatの発表はこれに対抗するためだとも言えるでしょう。
いずれにせよRed Hat、TuxCareと複数の企業が期限の定めなくLinuxのサポートを提供する状況は、社会基盤としてのLinuxとオープンソースの地位をさらに固めることになるはずです。
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