楽天モバイル、スマホ「Rakuten Mini」を1円で販売 容量無制限回線の1年間無料も継続中 “バラマキ”キャンペーンに踏み切った理由
楽天モバイルは、同社のオリジナルスマートフォン「Rakuten Mini」を1円で販売するキャンペーンを始めた。同社のMNO回線「Rakuten UN-LIMIT」を契約することが条件だが、同回線の1年間無料キャンペーンも継続。バラマキともいえるキャンペーンを始めた理由は。
楽天モバイルは5月27日、同社のオリジナルスマートフォン「Rakuten Mini」を1円で販売するキャンペーンを始めた。同社のMNO回線「Rakuten UN-LIMIT」を契約することが条件だが、同回線の1年間無料キャンペーンも継続。解約料もなく、契約者はほぼ無料で端末と回線を手に入れられる。キャンペーン期間は6月17日午前8時59分まで。
Rakuten MiniはFeliCa搭載端末としては世界最小・最軽量をうたうスマートフォン。当初は2万1800円(税込)で販売していた。SIMカードの回路を端末に組み込み、契約情報を電子的に書き換えられる「eSIM」方式を採用しているため、セット契約のUN-LIMITで発行するSIMカードもeSIMとなる。
UN-LIMITプランは同社MNO唯一のプランで、楽天回線のエリア内であればデータ通信が無制限で行える。エリア外では国内ならKDDIのローミングに切り替わり、月に5GBまでの通信が可能。料金は月額2980円(税別)だが、現在は契約から1年間無料のキャンペーンを行っている。
同社はキャンペーンを始めた背景について、「既存のMVNOユーザーから、『端末さえ手に入れば乗り換えたい』という声をいただいていた」と説明。キャンペーンにかかる費用や想定する契約獲得数については「予算や戦略の面については答えられない」と回答を控えた。
4月に始めたUN-LIMITの1年無料キャンペーンは先着300万人限定としているが、「まだ数はある」という。
楽天のMNO事業は投資段階。同社の2020年第1四半期(20年1〜3月)決算では、MNO事業への投資がかさみ、営業損益が241億円の赤字となった。5月15日には6月に予定していた5G通信サービスを3カ月程度延期することを発表。今回のキャンペーンは、決して順風満帆とはいえない滑り出しとなっているMNO事業へのテコ入れという意味もありそうだ。
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