分かりにくいけれど面白いモノたち
なぜ「大人のやる気ペン」なら“続く”のか? 開発者に聞くその秘密 「データを使って煽るツールにはしたくなかった」(1/5 ページ)
コクヨの「大人のやる気ペン」は、仕事をしながらも勉強や趣味を持続するモチベーションをどうすれば保てるか、といったところをコクヨなりに考えて作られた製品だ。大人の勉強法的なノウハウは、本などの形で今までも様々に商品化されてはいるけれど、具体的な道具として開発されて、しかもコンセプトがとても明確な製品はかなり珍しいと思う。
ポイントは、試験や趣味のための勉強を“書く”という行為と結びつけたこと。書くことだけが勉強ではないのだけど、そこは文具メーカーとして、ロングセラーにしてベストセラーの「キャンパスノート」のメーカーとして、長く“書く”ことを生活と結びつけてきた矜持(きょうじ)とノウハウがある。単純に“書いている時間”だけを勉強と捉えているわけではなかった。
製品開発を担当したコクヨのやる気ペングループリーダー、中井信彦さんは「実は、書いてる時間自体よりも、考えてる時間の方が大事なんだろうなと思っています。それは子ども向けの『しゅくだいやる気ペン』を作ってるときからずっとそうなんですよ。だから、説明書などでも『書いてる時間』という表現はしていなくて、『ペンを持ってる時間』といった書き方にしています。それを『やる気タイム』としてログを取り、子どもたちの学習への取り組みを可視化しているんです」と話す。
勉強などの書き物を始める前に、この製品を好きなペンに装着して、電源を入れれば準備完了。後は普段通り、勉強を始めるだけだ。この“普段通り”の作業で使えるのも、この製品の大きな特長だろう。
そして、前述したようにペンを持っているだけの状態も「勉強タイム」としてカウントされる。筆記距離や筆記時間を計るのではなく、学習時間全体を計るために“ペンを持っている状態”も含むというのは、この製品の発明だろう。
実際、大人の勉強(趣味も含む)では、ぼんやりと考えている時間というのも重要だったりするのだけど、ただぼーっとしているのと、考えている状態の境界を、ペンを持って机に向かっているというところに置いているのが、個人的な感覚としては、とても正しいと感じている。
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分かりにくいけれど面白いモノたち
ITから文房具まで幅広く活躍するベテランライター、納富廉邦さんが言語化しづらいけど面白いガジェットやサービスを分かりやすく解説します。
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