SEGAそっくりのロゴで「MAGA」――トランプ政権公開のWebゲームが物議 移民送還などを題材に

 米ホワイトハウスは9月3日(現地時間)、トランプ政権の政策を題材にしたミニゲームサイト「ARCADE」を公開した。不法移民の摘発など、同政権の看板政策をモチーフにした5種類のミニゲームをブラウザ上でプレイできる。しかし、公開に合わせて投稿した告知動画では、セガの企業ロゴを思わせるデザインで「MAGA」の文字を表示。Xでは、権利侵害を懸念する声や、移民政策のゲーム化を批判する声が上がっている。

 告知動画の冒頭では、「SEGA」を彷彿とさせる白のラインをあしらった青色のフォントで「MAGA」という文字が映し出される。同時に、セガのCMでおなじみのサウンドロゴ「セーガー」という音声も流れる。映像はサイトで公開している5種類のゲームの紹介へ移り、それぞれのプレイ画面が順に流れる。

動画冒頭で表示された「MAGA」のロゴ(出典:ホワイトハウス公式X)
公開中の5種類のゲーム(出典:ホワイトハウス公式X)

 MAGAは、トランプ氏のスローガン「Make America Great Again(米国を再び偉大に)」の頭文字を取った略称。公式Xの投稿では「壁を築け。送還せよ。トランプ口座を満たせ」という文言でゲームサイトへ誘導している。

 ゲームはそれぞれトランプ政権の政策をテーマとする。ブロックを積み上げて国境の壁を築く「Build the Wall」は、「テトリス」に酷似したパズルゲームで、「押し寄せる大群から国境を守れ」と説明している。国境を越えた人物を捕らえていく「Rio Run」は、リオグランデ川沿いが舞台で、「敷地内の越境者を一人残らず確保せよ」といった説明を添えている。

ブロックを積み上げて国境の壁を築く「Build the Wall」(出典:ホワイトハウス公式X)
国境を越えた人物を捕らえていく「Rio Run」」(出典:ホワイトハウス公式X)

 その他、食料の配給をテーマにした「Supply Line」は、学校給食を仕分けていく内容。ワシを操作する「Flappy Bill」は、ワシントンD.C.のナショナル・モール上空を飛ばすゲームとなる。資産形成を題材にした「Trump Savings Tycoon」は、トランプ政権が推進する子ども向け投資口座「Trump Accounts」に資金を集めていく。

食料の配給をテーマにした「Supply Line」(出典:ホワイトハウス公式X)
ワシを操作する「Flappy Bill」(出典:ホワイトハウス公式X)
資産形成を題材にした「Trump Savings Tycoon」(出典:ホワイトハウス公式X)

 この告知動画を見たXユーザーからは、「公式のSEGAの起動画面そのものだ」「最初にSEGAの文字が見えてからMAGAに切り替わっている」との指摘が上がった。また、「ロゴだけでなく、音声やBGMの権利はどうなっているのか」「セガの許諾は得たのか」と、権利処理を疑問視する声もみられた。一方、「パロディや変容的利用に当たり、フェアユースが認められるのでは」との見方もある。

 ゲームの内容については、「移民を追い立てるゲームを子ども向けに作るのか」「人の拘束や送還を娯楽として扱うのはどうなのか」などの批判が目立つ。

 トランプ政権は過去にも、ゲーム作品を使ったSNS投稿を巡り、権利元から無断使用を指摘されている。2025年9月には、米国土安全保障省が移民摘発を伝える動画に「ポケモン」の映像や楽曲を使用したことを受け、ポケモン社の米国法人The Pokémon Company Internationalが無関与・無許諾だと表明した。26年3月にホワイトハウスが「ぽこ あ ポケモン」風の画像を投稿した際にも、同様の声明を出した。

問題となった26年3月公式Xの投稿(出典:ホワイトハウス公式X)
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