米国ウォルマートの傘下で流通業の環境対策に取り組んでいる西友は、全店舗にエネルギー管理システムを導入したのに続き、この4月中旬からLED照明の本格的な導入を開始する。
西友がLED照明を導入するのは、全368店舗のうち約8割にあたる290店舗である。特に電力消費量の多い24時間営業の店舗を対象に、天井照明の直管型ランプやダウンライト照明、外灯を含めてLED照明に切り替える計画だ。さらに物流センターや精肉加工センターでも、天井照明などにLED照明を採用する。
すでに西友は2011年内に、各店舗のエネルギー消費量をネットワークで管理する「多店舗エネルギー・トータルマネジメント・システム(EMS)」を全店舗に導入した。店舗の照明、空調、冷凍・冷蔵機が消費する電気、ガス、水道などのエネルギー消費量の状況をEMSで「見える化」して、各種設備の遠隔監視・制御を実施している。個々の店舗においてもEMSからの情報をもとに、個別に省エネ施策を立案・実行できるようになったという。
さらに今回決定したLED照明の導入と並行して、老朽化した冷凍設備システムの入れ替え、空調機や冷ケースの冷却水ポンプの効率改善も2012年中に実施する予定で、電力消費量の削減を全社規模で積極的に推進していく方針だ。
以上の各施策によって、西友は2012年末までに電力消費量を2011年と比べて20%削減するという意欲的な節電目標を掲げている。290店舗におけるLED照明の導入も2012年内に完了するものとみられる。
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