系統用蓄電池の接続手続きの規律を強化 順潮流側ノンファーム型接続に「計画値制御」も導入へ第7回「次世代電力系統ワーキンググループ」(1/4 ページ)

昨今接続数が増加し「空押さえ」や手続きの迅速化が課題となっている系統用蓄電池。資源エネルギー庁の「次世代電力系統ワーキンググループ(WG)」の第7回会合では、蓄電池の系統アクセス手続きの規律強化策のほか、順潮流側ノンファーム型接続の方向性について検討が行われた。

» 2026年02月19日 07時00分 公開
[梅田あおばスマートジャパン]

 近年、系統用蓄電池の系統アクセス手続きが急増している。2025年12月末時点(※)、全国の系統用蓄電池の「接続検討」の受付は約18,000件・約17,100万kW、「接続契約申込」の受付は約3,800件・約2,900万kW、「接続済」は200件・約62万kWに上る。(※ただし、中部・中国エリアは11月末時点の数値)

図1.系統用蓄電池の接続検討等の受付状況(2025年12月末時点) 出典:一般送配電事業者データから筆者作成

 ただし、これらの接続契約申込の中には事業化確度の低い案件が多数あり、結果として系統容量の「空押さえ」状態が生じ、接続までに長い年数を要するなどの課題が顕在化している。これは、真に系統利用を希望する他の蓄電池や再エネ電源等の系統接続を妨げるおそれもある。

 資源エネルギー庁の「次世代電力系統ワーキンググループ(WG)」の第7回会合では、蓄電池の系統アクセス手続きの規律強化策のほか、順潮流側ノンファーム型接続の方向性について検討が行われた。

契約申込み時の保証金の増額

 系統用蓄電池等の発電・放電による逆潮流については、すでに「ノンファーム型接続」が適用されているが、蓄電池の充電側(順潮流側)については、現行制度では系統接続に当たり系統容量の確保が必要となる。これは、先着順に系統容量を確保することを意味するため、系統用蓄電池事業者はその事業確度が低い段階であっても、まずは系統接続契約の申込みを行う強い動機を与えることとなる。このことが系統の「空押さえ」状態を急増させた一因となっている。

 後述するように、現在、系統用蓄電池の接続ルールの見直しを同時に進めているが、これが実施されるまでの暫定的かつ追加的な「空押さえ」対策として、「(A)契約申込み時における保証金額の増額」「(B)工事費負担金の分割払い制度の運用の厳格化」を行うこととした。なお、これらの対象は系統用蓄電池に限定されている。

図2.契約申込み時における「空押さえ」への更なる対応 出典:次世代電力系統WG

 現在、系統接続契約申込み時には、一般送配電事業者は概算工事費負担金の5%を保証金(デポジット)として徴収している。「空押さえ」を抑止するためには、この保証金の水準を引き上げることも有効であると考えられる。ただし、保証金を過度に引き上げることは系統用蓄電池導入の阻害要因となり得るため、まずは現行の2倍の「10%」に増額することとした。

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
あなたにおすすめの記事PR