太陽光発電・風力発電の環境規制を厳格化 環境アセスメント制度を見直しへ第1回「太陽光発電事業等の環境影響評価に関する検討会」(1/4 ページ)

政府が2025年12月に取りまとめた「大規模太陽光発電事業(メガソーラー)に関する対策パッケージ」では、環境影響評価(環境アセスメント)の対象規模の見直しを行う方針が盛り込まれた。これを受け環境省と経済産業省は「太陽光発電事業等の環境影響評価に関する検討会」を新設し、環境アセスメントの新たな制度設計の検討を開始した。

» 2026年02月04日 07時00分 公開
[梅田あおばスマートジャパン]

 太陽光発電は2040年エネルギーミックスにおいて23〜29%の電力量を賄うと想定されており、円滑な導入拡大に向けては、地域との共生が図られた望ましい事業は促進すると同時に、不適切な事業に対しては厳格に対応する必要がある。

 このため、「大規模太陽光発電事業に関する関係閣僚会議」が2025年12月に取りまとめた「大規模太陽光発電事業(メガソーラー)に関する対策パッケージ」では、環境影響評価(環境アセスメント)の対象規模の見直しを行うとともに、その実効性を強化することとした。

 また風力発電事業については、2025年3月の「風力発電事業に係る環境影響評価の在り方について(二次答申)」において、現行の環境アセス法対象規模を下回る事業に係る効果的な環境配慮の確保の必要性が述べられている。

 環境省・経済産業省は新たに「太陽光発電事業等の環境影響評価に関する検討会」を設置し、太陽光及び風力発電において規制対象とする規模要件やスクリーニング基準の見直し等について検討を開始した。

環境アセスメント制度の概要

 環境影響評価法(環境アセス法)は禁止や制約を目的とした法律ではなく、環境アセスメントは関係者との「コミュニケーションツール」、「パブリックコンサルテーション・ツール」として位置付けられている。事業の実施の際にあらかじめ事業者自らが調査・予測・評価を行い、その結果を公表し、市民や地方公共団体等から意見を聴取し、それらを踏まえて環境の保全の観点からより良い事業計画を作り上げていこうという制度である。

 風力発電事業は2012年から、また太陽光発電は2020年から環境アセス(法アセス)の対象事業に追加され、現時点13種類(港湾計画も含めると14)の事業が対象とされている。

 また、規模が大きく環境に大きな影響を及ぼすおそれがある「第1種事業」では環境アセス手続を必ず行い、これに準ずる大きさの「第2種事業」では、環境アセス手続を行うかどうかを個別に判断(スクリーニング)している。

表1.環境アセスの対象事業 出典:環境アセス制度あらまし

 国の環境アセス法の対象とならない規模の事業は、地方公共団体の実情に応じて環境アセス条例の対象とすることも一般的である。さらに、条例対象ともならない規模の事業についても環境省ガイドライン等を参考として、自主的な環境アセスの実施が促されている。

 なお太陽光発電に限らず、発電所に係る環境アセス手続では、環境アセス法に基づく規定に加え電気事業法に基づく特例を適用することにより、手続の各段階において国による規制監督の強化等に係る規定が設けられている。

図1.発電所に係る環境アセス手続きの流れ 出典:太陽光発電事業等環境影響評価検討会
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