太陽光発電を巡る逆風論が広がる中、政策の現場は何を見ているのか。JPEA新春交流会で語られた3省幹部の発言から、2026年以降の太陽光政策と業界の進むべき方向を読み解く。
太陽光発電協会(JPEA)は2026年1月14日、都内ホテルにおいて新春交流会を開催した。会場には会員企業をはじめ、関係事業者約200名が集い、太陽光発電を取り巻く最新の政策動向と今後の方向性について理解を深めた。
当日は来賓として、経済産業省、環境省、国土交通省からそれぞれ担当幹部が登壇。太陽光発電を巡っては“逆風”との見方も強まる中、3氏はいずれも「太陽光推進の政策が終わったわけではなく、追い風は吹き続けている」との認識を示し、太陽光発電業界の将来を前向きに照らすメッセージを発信した。
以下、各氏のスピーチの要旨を紹介する。
冒頭に登壇した経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部長の小林大和氏は、まず2025年2月に閣議決定した第7次エネルギー基本計画に触れ、「太陽光発電業界にとっても大きな節目であった」と振り返った。同計画では「これからの日本の電力需要は減少するのではなく、むしろ増加していく」と想定されているとした上で、脱炭素電源を安定的に供給することが極めて重要であると強調した。
また、原子力か再生可能エネルギーかといった選択ではなく、「いずれの電源も、しっかりと進めていく必要があると確認された」と述べ、再生可能エネルギーについては、主力電源化に向けて最大限導入を進める方針であることを改めて示した。こうした政策方針については、昨年の政権交代後も堅持されており、高市政権下においても、総理や新たに就任した赤沢経済産業大臣から明確に語られていると説明した。
2025年12月に政府が取りまとめたメガソーラー対策パッケージについても言及し、地域共生や自然環境との調和をめぐり、国民、地域住民から懸念が示されていることを踏まえ、不適切な案件に対しては厳格に対応していくと明言。こうした事例は業界全体から見れば一部に過ぎないとしつつも、「これからのますますの導入拡大のためには、必要なことである」と説明した。
他方で、「地域共生がしっかりとできるようなものについては、支援を一層強化していく」と力説。とくに、「1.ペロブスカイトを含む屋根置き太陽光」「2.営農型太陽光」「3.公共インフラへの導入拡大に」ついては、重点分野として積極的に取り組んでいくとした。
昨年後半から太陽光発電への“逆風”を強調する報道が増えていることにも触れ、「私は決して逆風だとは思っていない」と述べた。日本では過去15年、例を見ない規模で市場が拡大してきたとした上で、「これまでが強い追い風だったとすれば、今は市場が成熟し、実力が試される段階に入ったということであり、追い風は十分に吹いている」との考えを示した。
技術の進展やコスト低下、多様な事業者の参入といった「技術の風」「産業の風」に加え、健全な市場形成に向けた「政策の風」も吹き続けていると強調。2026年は「追い風を具体的な成果として形にする一年」と位置づけて、スピーチを締めくくった。
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