事業適地の減少等を理由として、事業用(10kW以上)太陽光発電の認定量・導入量は減速傾向が続いており、2024年度の2,000kW以上の太陽光発電の認定件数はわずか3件に留まる。
なお、近年はFIT/FIP制度の支援を受けない太陽光発電も増加しつつあるが、2024年度の導入量は0.8MW程度と推計されている。
FIT/FIP認定取得から事業実施までには一定のタイムラグがあるため直接的な比較はできないものの、太陽光発電所に係る電気事業法上の工事計画の届出件数は表3の通りである。現行の太陽光発電の環境アセス適用規模以上の案件数は年間数件程度に留まる。
また、環境アセス法に基づく太陽光発電のアセス実施件数(当該年度にアセス手続を開始した事業数)は表4の通りである。
風力発電は2012年に環境アセス法の対象事業に追加され、当初の規模要件は第一種事業では1万kW以上、第二種事業では0.75万kW以上1万kW未満であった。
その後、2021年に風力発電の規模要件の見直しが行われ、第一種事業は5万kW以上、第二種事業は3.75万kW以上5万kW未満へと引き上げられた。
風力発電は「線的事業」と整理されるが、道路や鉄道とは異なり、風車は高さ100メートルを超える構造物であるため、高さ方向の空間利用による環境影響も考慮し、通常の100haではなく、より厳しい改変面積50haをメルクマールとしたものである。
列状に配置された複数の風車の中心を結んだ線から両側に50メートルの範囲を事業面積と捉えると、2012年以降に環境アセス評価書手続きが終了した46の事業では、50haに相当する発電所出力は約5万kWであることを根拠としている。
しかしながら風力発電事業では、現行のアセス法対象規模(3.75万kW)未満の事業であっても、立地によっては環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあることが課題となっている。
このため、「環境影響評価制度小委員会」と「風力発電に係る環境影響評価制度の在り方に関する小委員会」の合同会議は2025年3月の答申において、法アセス第二種事業の規模要件を引き下げ、3.75万kWを下回る事業に対し、既に電気事業法に基づき実施されているような簡易な方法による環境影響評価の実施を課し、スクリーニングを通じ、立地により、環境影響の程度が著しいものとなるおそれがある案件をアセス法に基づく環境影響評価手続の対象とすることとしている。
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