国内電機メーカー各社が揃って日本電球工業会のJEL 801規格に準拠した直管形LEDランプを出荷しているが、海外メーカー製品に比べると割高で手を出しにくかった。シャープは設計を見直して、従来製品よりも24%価格を下げた製品を出荷する。
シャープは、40形蛍光灯に相当する大きさの直管形LEDランプの新製品を2012年6月29日に発売する(図1)。同社の従来製品である「DL-T420NM」(2011年12月発売)と同様、日本電球工業会のJEL 801規格に準拠している。従来製品と比較して明るさを向上させながら価格を24%引き下げたことが特長。価格は1万395円。
独自開発の最新LED素子を採用し、さらにランプ設計を見直したことで、明るさを向上させながら、価格引き下げを実現した。独自開発のLED素子の採用と効率の良い放熱設計、さらにランプ表面から均一に光を放つ技術により、消費電力当たりの明るさ(発光効率)は業界最高レベルの104lm/Wに達した。その結果、ランプ全体が放つ光の量(光束)を従来の2500lmから2600lmに引き上げた。
設計寿命は従来製品と同様6万時間。一般的なLED照明の設計寿命は4万時間で、4万時間経過した時点の光束維持率(出荷時の明るさに対する使用後の明るさの割合)は70%。一方、シャープの直管形LEDランプは設計寿命である6万時間を経過しても出荷時の明るさと比較して95%の明るさを維持するという。長期間使用してもほとんど暗くならないということだ。
さらに、効率の高い反射板を一体設計とし、ランプ直径を約3mm細くし、口金を支える部分を小型化することで、価格を引き下げた(図2)。
今回の新製品では色温度が異なる4製品を用意する。消費電力が25Wという点と、演色評価数(Ra)が84という点と製品価格は4製品とも変わらない。色温度によってランプの光束が変化する。
具体的には色温度5000K(昼白色)の製品のランプ光束は2600lm、色温度4000K(白色)の製品は2500lm、色温度3500K(温白色)の製品は2300lm、色温度3000K(電球色)の製品は2200lm(図3)。
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