太陽光と蓄電池を組み合わせ、エレベーターの消費電力を削減蓄電・発電機器

大京は東芝エレベータと共同で、マンション向けのリチウムイオン蓄電システムを開発した。太陽光パネルからの電力を活用して、エレベーターが消費する電力のコストを小さくすることを狙っている。

» 2012年11月12日 11時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 大京と東芝エレベータが開発した蓄電システムは、太陽光パネルと組み合わせて使う。太陽光パネルが発電する日中は、パネルからの電力で蓄電池に充電する。それだけでは電力が不足するというときや、夜間は商用電源を利用して充電する。

 蓄電システムの電力はエレベーターに供給する。太陽光パネルからの電力を充電してエレベータに供給するため、エレベーターが消費する電力にかかるコストを小さくできる。停電が発生しても蓄電システムからの電力をエレベーターに供給できるため、エレベーターの運転を続けられる。停電が発生してエレベーターが停止して、エレベーターに人が閉じ込められるという事故を未然に防ぐことができるのだ。

 蓄電システムの電力供給先は手動で切り替えることができる。大京は電力供給先としてエレベーターのほか、給水ポンプと機械式駐車場を考えている(図1)。

図1 マンション向けリチウムイオン蓄電システムの構成図

 蓄電システムの最大出力は10kW(1万W)。太陽光パネルの最大出力も同じ値になる予定。蓄電池には東芝の「SCiB」を利用する。蓄電容量は未定。大京はこのシステムを、2013年3月から発売する予定のマンション「ライオンズ市川妙典」(千葉県市川市塩焼)に導入する予定。

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