赤外線でも発電できる、太陽電池の新色素蓄電・発電機器(2/2 ページ)

» 2014年11月05日 12時00分 公開
[畑陽一郎スマートジャパン]
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二人三脚でさらに効率を高める

 DXは利用できる太陽光の幅が広く、高い効率を実現できる。同社によれば、さらに高い出力を期待できる手法があるという。タンデムセルだ。タンデムセルとは、特性が異なる2枚の太陽電池を何らかの方法で上下に重ねて、高い出力を得る手法。

 「既に瀬川教授と協力して、従来の色素増感太陽電池用の色素とDXを組み合わせた高効率タンデムセルを開発済みだ。今後は、当社が発売する『CYC-B11』とDXを組み合わせたタンデムセルに取り組む」(同社)。

 図4に可視光で効率が高いCYC-B1と、今回のDXについて、吸収した光子(太陽光)から何個(%)の電子(電流)を生み出すことが可能かを示した(IPCE:外部量子効率)。CYC-B1とDX-1を組み合わせると、可視光から近赤外光まで効率良く発電できることが分かる。

図4 従来の高性能色素とDXの比較 出典:TANAKAホールディングス

【修正記録】 本文公開後、注1の冒頭部分の表現を「DX1〜DX3などの分子」と変更いたしました。(2014年11月7日)

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