このような「モジュール」に求められる性能は何だろうか。SolaRoadによれば4つある。まずは光を通しやすいこと(光を反射しにくいこと)、次に可能な限り汚れをはじくことだ。残る2つは道路用の部材としての性質である。強度が高いことと、車両が横滑りを起こさないことだ。
強度の高さとは、車両の重量はもちろん、落下物の衝撃に耐えること、寒暖の差に耐えること、塩害を受けないことだ。オランダは干拓で国土を広げてきた経緯があり、北ホラント州の面積の過半数は海面下だ。塩害に対する十分な対策が必要である。
横滑りに対する対応策は、ガラス表面のコーティングだ。歩行者、車両ともグリップが効くようなコーティング材料を用いた(図3)。SolaRoadによれば一般的な自転車用道路と比較して、横滑り抵抗力は平均以上なのだという。
この他、モジュールを組み合わせたときに要求される性質が1つある。走り心地だ。モジュール同士に高低差があると、わずかな差であっても車両内部に響く。そこで、モジュール同士が相互に連結して高低差が生じない構造を採った(図4)。下地の土壌が完全に平たんでなくてもよい。さらに温度変化による収縮・膨張の影響も受けにくいという。
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