富士経済は2026年7月、半固体電池の世界市場に関する調査結果を発表した。それによると、2040年の同市場は2025年比で3.9倍の1兆2184億円に拡大すると予測している。
富士経済は2026年7月、半固体電池の世界市場に関する調査結果を発表した。それによると、2040年の同市場は2025年比で3.9倍の1兆2184億円に拡大すると予測している。
現在主流の液系リチウムイオン電池などは、発火や液もれのリスク、高エネルギー密度化の限界といった課題があり、これを克服する次世代電池としては全固体電池が本命とされている。しかし、全固体電池は量産体制の構築や性能向上に向けた開発・実証段階にあり、市場は確立していない。
半固体リチウムイオン電池は、液系リチウムイオン電池の製造設備を活用できることや、電解液量が少なく発火の危険性が低減されるなどの特徴がある。そのため全固体電池の大型化・量産技術が確立されるまでのブリッジ技術として、中国を中心に商用化が進んでいる。
用途としては、定置用蓄電池(Energy Storage System = ESS)としての導入が増えているほか、安全意識の高まりからモバイルバッテリーも商品化されている。またEVにおいても採用車の発売が本格化しているという。特にESSでは、大規模火災の防止や低コスト要求への対応、低温環境での動作が可能であることなどから、液系リチウムイオン電池や全固体電池よりも優位になる可能性があるとしている。
将来的には、全固体電池の普及により市場成長は鈍化するとみられるが、性能や価格の比較で全固体電池と使い分けされながら採用が進むとしている。2035年には1兆円を超えると予測しており、市場拡大に向けてはさらなるエネルギー密度の向上や、最適な固体電解質比率の模索、製造プロセスの最適化が必要とした。
2026年の固体電池における金額ベースの半固体電池比率は96.8%の見込み。全固体電池は研究開発・実証段階にあり、2020年代後半までは比率に大きな変化はないが、2030年以降にEV向けに全固体電池の商用生産が開始されるとみられる。それに伴い、2040年の半固体電池比率は34.4%まで低下すると予測した。
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