ニプロンは「スマートグリッドEXPO 2016」に出展し、太陽光発電設備の追加設置や蓄電池システムなどを組み合わせることで、発電量を最大化することができるシステム「PVMaximizer(PVマキシマイザー)」をアピールした。
ニプロンは、エネルギーの総合展示会である「スマートエネルギーWeek 2016」(2016年3月2〜4日、東京ビッグサイト)内の「スマートグリッドEXPO 2016」に出展し、大規模太陽光発電所の能力をさらに高め、売電収入を増やす独自システム「PVMaximizer(PVマキシマイザー)」の価値を訴えた(図1)。
PVマキシマイザーは、ストリング単位で太陽電池の最適発電制御を実現しつつ、電圧を昇圧・安定化させてパワーコンディショナーに電力供給する昇圧DC-DCコンバータである。太陽光発電設備において、太陽光パネルの陰りや発電不良などがあるとストリング全体の発電電力が大幅に低下する。しかし、出力が下がったストリングの電圧を最大電力動作点を維持したまま、他ストリングの電圧まで昇圧させることで、ストリング間の電圧差をなくし、発電可能なパネルから最大限電力を取り出すことができるというのが、PVマキシマイザーの特徴である(図2)。
メガソーラーなどに設置されているパワーコンディショナーはその定格電力の限界まで使用しているわけではなく、余力を持って運用している。PVマキシマイザーによって最適に制御することで、太陽光パネルの増設や蓄電池の設置などが可能となる。これにより同じ土地での発電能力や電力の販売能力を高めることができる。ちなみにパワーコンディショナーを変更しなければ売電価格は変わらないという(図3)。
ニプロン代表取締役社長の酒井節雄氏は「固定買取価格などの低価格化の傾向が進む中、既存のメガソーラー設備をどう有効活用するかという観点が重要になってきている。PVマキシマイザーを利用することで、土地やパワコンの能力を最大化することができる」と価値を述べている。
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