蛍光管を交換して取り付ける直管形LEDランプ。今後はオフィスや工場を中心に灯具ごと交換するLEDベースライトの需要が高まりそうだ。OPTILED LIGHTINGは、競合大手に先立ち、価格水準を半分に引き下げることで先行するとした。
OPTILED LIGHTINGは、2016年9月29日、同年5月に発売した器具一体型のLEDベースライト「REALPLATE」の価格を引き下げると発表した。競合する大手照明メーカーの半額相当の価格に設定したという*1)。全20製品(組み合わせ)の価格を図1に示す。
今回値下げに踏み切った理由は2つある。1つはLED照明の主役が蛍光灯をそのまま置き換える直管形LEDから、一体型LEDベースライトに移行すると判断したこと。もう1つは、地球温暖化防止の取り組みが今後加速する中、現在のLED照明の設置比率は20%程度と低いこと。低価格化によって、大手に先駆け市場を開拓する形だ。
*1) 低価格化の実現手法として、同社は3点を挙げた。第一に工場のオートメーション化(取付ベースの曲げ、切断、溶接の自動化)、第二に利用するLED素子を共通化して大量仕入れを実現したこと、第三に外注部品の内製化だ。
REALPLATEは、天井に設置した「取付ベース」に、灯具一体型の「LEDバー」を組み合わせて利用する製品(図2)。新規にLED照明を導入する場合や、既存の蛍光灯用灯具が老朽化しており、灯具の交換が必要な場合に向く。オフィスや工場、店舗などへの設置に適する。
特徴は、電気料金や二酸化炭素(CO2)排出量を蛍光灯と比較して約69%削減できること(図3)*2)。製品の寿命は4万時間、品質保証期間は3年間だ。
*2) 従来のFLR40形蛍光灯2灯用器具を取り外し、新たに取付ベースとLEDバーを組み合わせた「OPI-12V23-PD2・N」を据え付けた場合の同社の試算。照度シミュレーションの条件は3つ。部屋サイズ(幅1万3620mm、奥行き8900mm、高さ2670mm)、測定高:床面から700mm、反射率:天井50%、壁30%、床10%。
REALPLATEの取付ベースは20形(長さ631〜632mm)と40形(長さ1249〜1250mm)の2種類に大きく分かれる。それぞれ下から見上げた際の形状が異なる4種類がある。トラフ、笠付、逆富士(幅150mm)、逆富士(幅230mm)だ*3)。
LEDバーは、灯具の中に点状のLED素子を配置したもの。20形2製品と40形3製品に分かれる。20形は1050ルーメン(lm)と2200lm、40形は2050lm、4050lm、5550lmの製品がある。いずれも色温度は5000ケルビン(K、昼白色)。
取付ベースとLEDバーの組み合わせによって、8種類20製品を選択できる形だ。
*3) トラフとは樋(とい)を表す用語。棒状の灯具の中央の窪みにLEDバーをはめ込んで利用する。笠付は、トラフの両脇に光を反射する笠を付けたもの。逆富士はトラフの両脇に化粧板の役割を果たす台を付けたものだ。蛍光灯灯具の跡が汚れて見える場合は、逆富士を設置することで仕上がりを美しくできる。
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