東京の保育園に長野県の水力発電を販売、自治体の再エネ連携が広がる:自然エネルギー(2/2 ページ)
世田谷区は地球温暖化対策の強化に向け、再生可能エネルギーの普及に積極的に取り組んでいる。公共施設の屋根貸しによる太陽光発電事業を推進している他、神奈川県三浦市と協力し、区みずからが発電事業者として「世田谷区みうら太陽光発電所」を運営している。
2017年4月1日からは、世田谷区みうら太陽光発電所で発電した電力を、固定価格買取制度を利用して、みんな電力に売電を開始した。これによりみんな電力から、世田谷区みうら太陽光発電所を選んで電力を購入できるようになった。
「世田谷区みうら太陽光発電所」を利用した電力販売のイメージ 出典:世田谷区
世田谷区は群馬県の川場村とも再生可能エネルギーによる電力販売で連携している。こちらはバイオマス発電による電力だ。川場村に建設中のバイオマス発電所の電力を、こちらもみんな電力を通して世田谷区民に販売できる体制を整えている。
- 東京の住民に群馬で作ったバイオマスの電力を、40世帯を対象に5月から供給
東京都の世田谷区は群馬県の川場村と連携して、バイオマス発電所の電力を区民に販売する。川場村で4月に運転を開始する予定のバイオマス発電所が対象で、約40世帯の購入者を世田谷区内で募集中だ。小売電気事業者のみんな電力が販売会社になって、従量料金の単価が一律のプランで提供する。
- 150キロメートルの距離を越えて、木質バイオマス発電の電力を村から東京へ
35年間にわたって交流を続ける東京都の世田谷区と群馬県の川場村が電力でも連携を図る。川場村で2017年1月に稼働予定の木質バイオマス発電所の電力を世田谷区に供給する計画だ。世田谷区は再生可能エネルギーの利用率を2024年度に25%まで高める目標を掲げている。
- 発電所を選んで応援! 独自の価値を創造し続ける「みんな電力」
さまざまなスタイルで事業展開を図る自然派新電力についてリポートする本連載。第2回では再エネ比率の高い電気を供給する自然派新電力の中でも、ユニークなサービス展開で注目を集めている「みんな電力」を紹介する。発電所そのものを選べるプランと、それを可能にしたオンラインシステムは他に例をみない。エネルギーに対するこだわり層への訴求とともに、無関心層の掘り起こしをも可能にする同社ならではの取り組みとは……。
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