富士経済は、24時間365日リアルタイムにカーボンフリー電力(Carbon Free Energy=CFE)を使用する「24/7CFE」の国内市場に関する調査結果を発表した。
富士経済は2026年6月、24時間365日リアルタイムでカーボンフリー電力(Carbon Free Energy=CFE)を使用する「24/7CFE」の国内市場に関する調査結果を発表した。それによると、2026年度の同市場は8.0億kWhとなる見通しで、2040年度には627.2億kWhにまで拡大するとしている。
24/7CFEの定義・要件は今後改訂される可能性があり、いくつかのシナリオが想定される。今回の調査では、新たな再エネ設備の新設は推奨レベルで義務ではないこと、電力使用のエリア性が緩和され広域エリアを電力使用単位とすることが可能であること、また、原子力やバイオマス発電も認められる条件下(制度や条件が緩く普及しやすいシナリオ)での販売電力量を推計した。なお、販売電力量は高圧以上向けが対象となっている。
欧米では、大手ITクラウドベンダーなど先進企業で導入が進んでいる一方、日本では実証を進めている段階にある。本格導入に向けては、電力供給側では、現状の電力構成がアワリーマッチング(時間一致型)に向いていないことや、価格設定が難しいといった課題がある。需要家側においても、多くの企業が年間電力使用量を基にカーボンニュートラルの取り組みを進めていることや、コスト高への懸念が大きいことなどが課題とされている。
上記のシナリオでは、電力供給側は既存の水力や原子力、また、蓄電池を使うことで24/7CFEを実現することができるため、旧一般電気事業者を中心とした大手小売電気事業者が対応しやすく、それら事業者の主導する展開が想定されるため、小売メニューの充実化が期待される。
需要家側では、再エネ設備の新設が義務化されないことや、多くの電源種による電力が認められることから、導入コストが抑えられるなどの利点があるため、24/7CFEが普及しやすい状況になるとみられる。それにより、先行して取り組みが進んでいる欧米外資系企業や、グローバルなサプライチェーンの一環として対応を要請される企業に加えて、国内大手製造業やデータセンター事業者などにも導入が広がる見通し。2028年度頃から大手企業を中心に需要が本格化し、2035年度頃には電力供給側から標準メニューとして商品化が進み、環境意識の高い中小企業でも導入が増える期待があるとしている。
なお、GHG(温室効果ガス)プロトコルの改訂により、再エネ設備新設の義務化、エリア性の厳密化、バイオマス発電が認められないなどの条件下(制度や条件が厳しく普及しづらいシナリオ)では、2030年度の市場は23.0億kWh、2040年度でも168.0億kWhに留まるとみられる。
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