ニチコンはEV・FCV・PHVに搭載されている大容量の電池から電気を取り出し、交流100Vに変換する可搬型V2L(Vehicle to Load)システムを開発した。最大1.5kWのコンセント3口に対応。2017年8月からEVパワーステーション「パワー・ムーバー」として発売を開始するという。
電子部品メーカーのニチコンは2017年4月、EV(電気自動車)・FCV(燃料電池車)・PHV(プラグインハイブリッド車)の電気を、非常用電源やアウトドアで活用する可搬型V2L(Vehicle to Load)システムを発表した。2017年8月からEVパワーステーション「パワー・ムーバー」として発売を開始するという。価格は65万円(税別)だ。
V2LシステムとはEV・FCV・PHVに搭載されている大容量の電池から電気を取り出し、交流100Vに変換する機器である。パワー・ムーバーは自動車のトランクに収納できる631×500×302mmサイズで、付属のキャスターにより持ち運びが容易となっている。
最大1.5kWのコンセント3口に対応。災害など緊急時にEC・FCV・PHVに積み込むことで、復旧までの時間を安心して過ごすことができる。またニチコンは、緊急時に限らず「野外イベントやレジャー用途での電力供給装置として使用可能」とコメントする。
対応車種はトヨタ自動車の「MIRAI」、日産自動車の「リーフ」「e-NV200」、三菱自動車のEV「i-MiEVシリーズ」「アウトランダーPHEV」などを予定。「電動自動車用充放電システムガイドライン V2L DC版」に準拠した車種に限るとしている。
なおニチコンはEV用急速充電器や、V2H(Vehicle to Home)システム「EVパワー・ステーション」も展開している。これにより、EC・FCV・PHVの普及促進を目指す。
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