北陸電力が水車改修で出力を増強、年間90世帯分の発電量アップに自然エネルギー

北陸電力は福井県敦賀市の水力発電所「疋田(ひきた)発電所」の設備改修で出力を50kW増強。一般家庭約90世帯の年間使用電力量に相当する年間発電量アップを見込んでいる。

» 2020年02月25日 07時30分 公開
[スマートジャパン]

 北陸電力は2020年2月5日、福井県敦賀市の水力発電所「疋田(ひきた)発電所」の設備改修により発電所出力を50kW(キロワット)増加させ、電気事業法の規定に基づき、発電事業変更届書を経済産業大臣へ届けたと発表した。

photo 疋田発電所の全景 出典:北陸電力

 疋田発電所において、水車・発電機の設備改修に伴う性能確認試験を行い、その結果、最大出力が50kW増の580kWになったことが分かった。増分発電電力量は年間約30万kWh(キロワット時)で、一般家庭約90世帯の年間使用電力量に相当する。CO2排出量削減効果は年間約150トンである。

 疋田発電所は笙ノ川水系にあり、大正12年9月に運転を開始した歴史ある発電所である。水車型式は横軸単輪単流渦巻フランシス水車、発電機型式は横軸三相交流同期発電機。

photo 疋田発電所の水車発電機 出典:北陸電力

 同社は、電源の低炭素化の取り組みの1つとして、水力発電電力量の拡大を目指し、既設設備の改修などに取り組んでいる。今回の出力増により、2018年度比で年間で累計約0.024億kWhの水力発電電力増加になるという。目標として、2030年度までに2018年度比で年間の発電電力量1.4億kWhの拡大を目指す。

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