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» 2020年04月27日 07時00分 公開

ソーラーシェアリング入門〜番外編その1〜:再エネ業界にも大影響の新型コロナ、千葉エコ・エネルギーは働き方をどう変えたか (1/2)

太陽光発電と農業を両立する手法として注目を集めている「ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)」について解説する本連載。今回は番外編として、新型コロナウイルスの流行に伴い緊急事態宣言が発令される中、千葉エコ・エネルギーではどのように働き方をシフトしているのか、その内容をお伝えします。

[馬上丈司 千葉エコ・エネルギー株式会社 代表取締役,スマートジャパン]

 新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)の流行が世界的に拡大し、日本国内でも新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が2020年4月7日に発令されました。千葉エコ・エネルギー株式会社(以下、千葉エコ)の本社が所在する千葉県も対象地域となったことで、以前から進めていたリモートワークへの移行をさらに進めています。今回は連載の番外編として、コロナウイルスの感染が拡大する中での千葉エコの働き方についてお伝えします。

 ここで改めて、千葉エコについて簡単にご紹介します。千葉エコは、代表である私が千葉大学大学院で修士課程から博士課程までエネルギー政策についての研究を重ね、2011年の東日本大震災・福島第一原発事故と、2012年のFIT制度スタートを契機に設立した、政策系ベンチャー企業です。設立当初は、私はまだ千葉大学に特任講師として勤めており、企業経営者と大学講師の二足のわらじを履いていました。また、初期から参加してくれたメンバーは全員学生で、働き方という点では非常に自由度が高かったことを覚えています。

 設立から6年が経ち、2018年3月に自社保有・自社営農のソーラーシェアリング設備である「千葉市大木戸アグリ・エナジー1号機」(千葉市緑区)が竣工したことで、社内の働き方がまた大きく変わり始めました。農業が自社事業になったことで畑に出ることも仕事の1つになり、生活リズムが変わったり、オフィスに出社せずに畑にあるハウスの中でデスクワークをしたりという環境が生まれていきます。これが、今回の緊急事態宣言を受け働き方を変えていく中での、大きな下地となっているように思います。

ソーラーシェアリングがあることで自由な働き方を実現

BCP計画の策定とリモートワーク環境の構築が鍵に

 さて、コロナウイルスが広まり始めた春先は、まさに農繁期へ突入するというタイミングだったこともあり、フルタイムのスタッフの半数近くがオフィスに来ることなく畑での作業に取りかかる時期でした。千葉エコでは、国内での感染者が出始めた2020年1月末に、社内で感染者が出た場合などを想定したBCP計画をまとめました。その後の感染拡大を受けて、2月17日から段階的にリモートワークやオンラインによる会議への切り替えを図っていきました。

 以前より、社内のシステムは勤怠管理・経費精算・プロジェクト管理・データ保管などでクラウドアプリケーションを使用しており、個人の裁量ではありますが紙媒体で受領した資料も電子化での保存を推進することで、オフィスに出向くことなく業務遂行が出来る体制を整えてきました。

 テザリング可能な社用携帯やノートPCは会社から支給しており、万が一の紛失などに対してもセキュリティソフトによる遠隔ロックなどの機能をセットしてあります。代表電話への着信も外部のコールセンターに一次対応を委託しているので、各担当者の社用携帯に適宜転送されるためオフィスでの電話対応の必要がありません。社内手続きでは印鑑の使用を廃止しており、捺印のためだけに出社するというような手間もなくしています。

 こういった環境整備が既に出来ていたこと、そして事前に感染拡大を想定したBCP計画を立てていたことが功を奏し、今後の感染爆発に備えてオフィスへの出社を要さない形への業務移行を迅速に進めることが出来ました。

 3月中はオフィスへの出社メンバーが段階的に減り、都内へ出るような機会も最小化されていきました。そして、冒頭にも書いたように4月7日の新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言発出を受けて、社内のBCP計画通り完全なリモートワーク・オンライン会議での業務体制に移行し、どうしても必要な郵便物などの受け取りや、官公庁などへ提出する捺印書類作成などに対応するために、総務セクションのみ最低限の人員が日数を限ってオフィスへ出社する体制としました。

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