「世界最大級の干満差」で潮流発電、カナダの事業に中電・川崎汽船が出資自然エネルギー

中部電力と川崎汽船がカナダのノバスコシア州で計画されている潮流発電事業に参画。アイルランドの再生可能エネルギー開発企業であるDP Energyと共同開発契約を締結した。

» 2021年08月10日 07時00分 公開
[スマートジャパン]

 中部電力と川崎汽船は2021年8月、カナダのノバスコシア州におけるイシュカ・タパ潮流発電事業ついて、アイルランドの再生可能エネルギー開発企業であるDP Energyと共同開発契約を締結したと発表した。

 この事業は同事業は、カナダ・ノバスコシア州のファンディ湾に着床型の水中タービン発電設備を設置するもの。ファンディ湾は、干満差が最大約16mに達し、干満差世界一の地点のひとつとされている。

事業の実施予定地 出典:中部電力

 水中タービン発電設備は、オーストリアのAndritz製を採用し、出力1.5MWのモデルを合計3基設置する計画。2023年に1基目を、2026年に2基目および3基目を稼働する予定だ。フル稼働した場合の年間発電量は、一般家庭約5400世帯分に相当する約1700万kWhの見込む。

事業で採用する水中発電タービン設備のイメージ 出典:中部電力

 中部電力と川崎汽船では、地元電力会社のNova Scotia Powerと15年間の電力販売契約(530カナダドル/MWh)を締結する予定であるとともに、カナダ天然資源省から補助金として約3000万カナダドルを受領する予定。

 なお、今回の契約は同事業の開発に対する費用の拠出に限定したもので、1基目の建設に伴う同事業への出資参画については、引き続き検討を進めていくとしている。

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