新コスモス電機が家庭用の電池式水素警報器「HL-310」を開発。英国SGN社のグリーン水素プロジェクトに採用されたと発表した。
新コスモス電機は2025年5月27日、家庭用の電池式水素警報器「HL-310」を開発し、英国SGN社のグリーン水素プロジェクトに採用されたと発表した。同社によると、家庭用の電池式水素警報器の開発は世界初の事例になるという。
欧州を中心に家庭用のコンロや暖房、電力貯蔵に水素を活用する動きが広がっている。一方、空気より軽く拡散性の高い水素を利用する上では、漏えいの早期検知などの安全対策が課題となる。
新コスモス電機は、現在日本国内に設置されている水素ステーションの約8割に同社のガス検知警報器が設置されるなど、水素検知に適したガス検知警報器の開発に取り組んできた。今回こうしたノウハウを応用し、家庭用の水素警報機の開発に取り組んだ。
具体的には独自の熱線型半導体式センサ(CHセンサー)にMEMS技術を応用した水素向けのMEMS-CHセンサーを開発。HL-310はこのセンサーを搭載しており、電池駆動で約5年間、ノーメンテナンスで使用できるという。
今回このHL-310が英国SGN社の水素プロジェクト「H100 Fife」に採用された。同プロジェクトはスコットランドのファイフ行政区において、100%グリーン水素を家庭に供給するネットワークを構築する実証プロジェクト。ファイフ行政区の希望する地域住民300戸を対象に100%グリーン水素を供給、家庭での水素利用の実用性と安全性を実証する。
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