富士経済は2026年9月28日、ペロブスカイト太陽電池の世界市場予測に関する調査結果を発表した。
富士経済は2026年9月28日、ペロブスカイト太陽電池の世界市場予測に関する調査結果を発表した。それによると、同市場は2040年までに、2025年比で78.9倍の3兆6854億円に拡大すると予測している。なお、調査では単接合型とタンデム型(多接合型)を対象とした。
ペロブスカイト太陽電池は、一般に軽量かつ柔軟という特徴を持ち、ビルの壁面や耐荷重の小さい屋根、あるいは車体などの曲面といった、さまざまな場所に設置できるメリットがある。塗布などによる連続生産が可能であることや、レアメタルを必要としないなどの強みもあり、次世代の太陽電池として今後の普及が期待されている。
2025年までは試験的な生産や実証的な設置、有償サンプルの提供などが中心であったが、2026年は中国のスタートアップメーカーを中心に生産ラインが立ち上がるなど、量産化も進みつつある。さまざまな分野で顧客開拓が行われており、ガラス基板では、発電事業向けを想定した開発の他にも、電子機器などの消費者向けアプリケーションでの開発、宇宙向けなど特殊・過酷な環境での対応も進んでいる。
フィルム基板では、軽量かつ設置自由度の高い製品へと改良が進んでおり、BIPV(建材一体型太陽電池)、BAPV(建物据付型太陽電池)を主軸に、自動車向けでの研究・開発も今後増加するとみられる。
商用化が開始された直後のため、変換効率や耐久性などのモジュールの性能、量産時の歩留まりの低さなどが課題となっているが、メーカーによる供給実績は拡大しており、2026年の市場は前年比2.3倍の1088億円が見込まれるという。一部では低価格な既存太陽電池との競合もみられるが、量産技術の向上、主要部材や成膜方法の開発などによる製造コスト低減も期待され、市場は拡大が続くと予想している。
今後、2030年頃までは、既存太陽電池では設置が難しかったBIPV、BAPVで軽量さを生かした単接合型の採用が進み、市場拡大をけん引するとみられる。2030年頃にはスタートアップメーカーの他に、大手結晶シリコン太陽電池メーカーによるタンデム型の量産化が進み、2035年以降既存太陽電池の代替として普及することで、2040年には3兆6854億円と、大幅な市場拡大が見込まれるとした。
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政府施設に導入するペロブスカイト太陽電池 2040年に100MW以上の新目標案Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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