仕事に、遊びに。香港3泊4日でエネルギーをフルチャージ:秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(6/6 ページ)
3泊4日で香港に飛んだ。たまった仕事を片づけ、同時にエネルギーをチャージして“元気”をもらうために。キャセイパシフィック航空で成田を発ったのは、クリスマスを翌週に控えた2011年12月の中旬だった。
空港ラウンジで最後の仕事を
香港滞在最終日は朝、スパ施設も完備したホテルのフィットネスルームで1時間ほど汗を流したあと、部屋で昼近くまでのんびり仕事を進めた。結果的に1本だけ、地方新聞向けの記事を手つかずのまま残してしまったが、これは香港国際空港のキャセイパシフィック航空ラウンジで書くことにした。
帰国のフライトは香港を15時20分に発つCX500便だ。私は昼食はとらずに昼前にホテルを出発し、午後1時前に空港入りすることに決めた。香港からの帰国時はいつもそうしている。香港国際空港には、施設の充実ぶりで間違いなく世界でも1、2を争う2つのラウンジ──「ザ・ウィング」と「ザ・ピア」があるからだ。
ラウンジに到着したら、真っ先に「ヌードルバー」へ。香港名物のワンタン麺や四川風の坦々麺、日本風ラーメンなどのメニューが用意され、その場で好きな種類をオーダーできる。そこで腹ごしらえをしてから、出発までに最後に残った仕事を片づける予定だ。
旅して遊んで“元気”をもらう
ホテル31階のエグゼクティブラウンジでチェックアウトを済ませ、ロビーフロアに下りると、ステファニーがわざわざ見送りに出ていてくれた。エントランス前には予約した空港へのシャトルバスがすでに待機している。
「またぜひいらしてください」と、ステファニーが私に手を差し出した。「できれば旧正月に、ね」
ふつう、旅を終えて帰路につくときは遊び過ぎでぐったりするものだが、香港では反対にいつも“元気”をもらって帰る気がする。旧正月には無理でも、また近いうちに必ず来よう。仕事がたまったとき、あるいは忙事に追われて疲れがたまったときに、エネルギーをチャージするために。「ありがとう」とステファニーに礼を言って、私は空港へ向かうバスに乗り込んだ。
著者プロフィール:秋本俊二
作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各メディアにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオのコメンテーターとしても活動。
著書に『ボーイング787まるごと解説』『ボーイング777機長まるごと体験』『みんなが知りたい旅客機の疑問50』『もっと知りたい旅客機の疑問50』『みんなが知りたい空港の疑問50』『エアバスA380まるごと解説』(以上ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)、『新いますぐ飛行機に乗りたくなる本』(NNA)など。
Blog『雲の上の書斎から』は多くの旅行ファン、航空ファンのほかエアライン関係者やマスコミ関係者にも支持を集めている。
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