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ブランドチェンジの極私的妨げSurvey Weekly Top10

» 2005年03月09日 22時03分 公開
[松山由美子,ITmedia]

 上位にゲーム関連のニュースがランクイン。1位のニュースに関連記事としてリンクをはったゲーム機の記事もアクセスが多く、ビジネスユーザーを対象にしたと思われるサーベイチャンネルのキャッチフレーズ「マーケティングと調査の総合チャンネル」とは少し毛色の違ったニュースが上位を占めている。

 3位には、ネット書店「セブンアンドワイ」のブランド名変更による利用者増のニュースが入った。

 「イーエスブックス」が、セブンイレブンとヤフーの頭文字を取った「セブンアンドワイ」にブランド名を変更したのは、昨年12月。利用者数30%増とブランド名変更は成功したといえるのではないだろうか。

 社名がそのまま特長を表しており、ロゴをみれば一目瞭然で、「セブンイレブンで受け取れる」「Yahoo! IDでログインできる」のがポイントだ。不在がちで宅配を利用したくない、クレジットカードを使いたくない、持っていないなどでAmazon.co.jpを利用していない層には、便利なサービスだろう。ライバルとのサービスの差別化は重要だ。Amazon.co.jpに比べ、女性の利用率が高めと異なる顧客層をつかみつつあるようだ。まずブランドチェンジの第一歩は成功、なのではないだろうか。

 しかし、簡単に「ブランドチェンジ」というが、実行するのは大変である。弊社も昨年「ITmedia」にブランドチェンジした。ドメインは変更だし、サイトデザインは変更だし、名刺から、広告用の資料から、メールの署名まで全部変えなければいけない。告知もしないといけないし、豪華キャンペーンも打った一大プロジェクトだったのだ。

 しかし、これらはいったん変えてしまえば、元に戻ることはない。実は最もブランドチェンジに手間取ったのは、カラダに染みついた?習慣だ。仕事に集中していたり、考え事をしながら電話をとると旧社名を名乗ってしまいそうになる。実際何度か「やってもーた」。会議や打ち合わせで、自社サイトを説明するときも同様で、説明内容に集中すればするほど、旧社名が無意識に口をついて出る。ぼ〜っとしながら書類に記入していると、しっかり旧社名を書いている。

 習慣というのはおそろしい。無意識の状態で顔をのぞかせる。まぁ、単にトシをとって脳みその柔軟性がなくなっただけかもしれないが。

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