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セキュリティ対策奏効もコストは増大――英国企業調査

» 2006年04月26日 07時55分 公開
[ITmedia]

 英国企業の情報セキュリティコントロール経費がIT予算に占める額は、過去最高の平均4〜5%となり、2004年の3%、2002年の2%に比べて増加した。PricewaterhouseCoopersが4月25日、英国政府の委託で実施した調査結果を発表した。

 調査は英国企業1000社を対象に電話で実施した。それによると、6年前に比べセキュリティポリシーを定めている企業は3倍に増え、ウイルス対策ソフトの導入率も98%に上った。

 こうした対策が奏効して過去1年でセキュリティ問題に見舞われた企業は62%となり、2年前の74%より減少。大企業の場合、セキュリティ問題に関連してかかった経費は過去2年で50%減少している。

 半面、小規模企業の場合はセキュリティ問題の発生件数が年間平均約8回と、50%増加。最悪のセキュリティ問題に見舞われた場合の平均コストは約1万2000ポンドとなり、2年前の1万ポンドから増大した。年間総額では2年前より50%増えて約100億ポンドとなっている。

 新手の攻撃に対する防御は遅れ気味で、企業の4分の1がスパイウェア対策を導入していなかったほか、リムーバブルメディアに対しても55%が対策を取っていなかった。

 ワイヤレスネットワークの防御は2年前よりは増えたものの、5分の1はまだ完全に無防備状態、さらに5分の1は暗号化されていなかった。

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