コラム
» 2008年06月27日 11時00分 UPDATE

助けて、Appleジーニアス!――MacBook Air故障てん末記(後編) (1/2)

MacBook Airがおかしくなり、データを失う恐怖に直面したわたしは、わずかな望みを抱いてAppleストアに向かった。ジーニアスはわたしのデータを救ってくれるだろうか?

[Joe Wilcox,eWEEK]
eWEEK

 前回の投稿では、MacBook AirのHDDの故障(と思われる問題)について説明した。骨身を削ったトラブルシューティングは何にもならなかったどころか、パニックをあおった――数カ月分のデータが消えてしまい、バックアップを取っていなかったことに気づいたためだ。

 この終章では、わたしがどれほどAppleジーニアスを信頼し、たぶん、おそらく、病んではいるがまだ死んではいないHDDからデータを救い出してくれるという希望を持っていたかを説明している。それに、ジーニアスが患者を救える可能性は常にあったのだ。

 サンディエゴ地区にはAppleストアが2つある。近い方のコンシェルジェページに登録したが、ジーニアスバーに空きができるのは閉店15分前だった。それではこの問題を解決するには不十分だろう。そこで遠い方の店をチェックした。こちらの方が早く、午後3時20分(太平洋夏時間)にジーニアスバーが空く。問題が発生したのは午前11時50分ごろ。それから2時間以上をトラブルシューティングに費やしていた。早速車でラ・ホイヤに向かった。

 驚いたことに、わたしは悲しみの5つの段階――拒絶、怒り、駆け引き、抑うつ、受容――をインターネット時間で通過していた。Appleストアに着くころには既に、データが消えたことを受け入れていた。Appleジーニアスが助けてくれるかもしれないという希望はほとんど現実的とは言えなかった。試してみなければならないとしても。おそらく自分で試したトラブルシューティングや過去のHDD故障の経験が、悲しみを乗り越える役に立ったのだろう。

 それから、喪失の中にもある程度の救済はあった。購入した音楽は外付けHDDに入っている。大事な写真はSmugMugギャラリーにアップロードしてあるし、ほとんどの写真は1カ月前にアーカイブした。ほかのデータは失われるだろうが、苦痛ではない。執筆した原稿はほとんどWebにあり、ブログサーバに保存されている。気になるのは主に電子メールだ。もっと前にサーバに移しておくべきだった。とは言え、メールは重荷にもなっていた。数が多過ぎたし、管理に時間がかかるようになっていた。

 わたしはこの危機を新たな始まりにすることにした。もっと21世紀的な行動を取ろう。メールをフォルダで整理するのではなく、フォルダを減らして検索で探すことにする。わたしはかなり前に検索に移行していたが、メールに関してはフォルダで整理し続けていた。それからメールをサーバに移す。IMAPしか使ってないので、それで筋が通る。その作業を昨夜から開始した。少なくとも数日はかかるだろう。

 ところで、この危機の間、iPhoneがなくてはならないものだということが分かった。昨日はずっと、それから今日も、iPhoneで私用や仕事用のメールを受信していた。デスクトップでメールを復旧する前に、忘れてしまった仕事用のアカウントパスワードをリセットしないといけない。

ジーニアスとの対面

 Appleストアには予約の15分前に着いた。コンシェルジェは10分遅れると言ったが、実際は遅れなかった。Appleジーニアスは丁寧で頼りになった。彼の質問を待たずに、Airに起きた問題とその後に実行したトラブルシューティングを正確に説明した。彼はわたしのAirを立ち上げ、少し遅れてあの不吉な点滅フォルダとハテナマークが出始めた。それから彼はAirの電源を落とし、奥へ引っ込んでから外付けHDDを持って戻ってきた。診断ツールでそのHDDは検出されたが、ステータスは見えなかった。

 そこでジーニアスはAirをシングルユーザーモードで再起動した――それは試していなかった。Mac OS Xは起動し、ログイン画面が表示された。最初のクラッシュ以来、その画面から先へ進んだことはなかった。その後リブートしたときには、そこにすらたどり着けなかった。診断の間、ジーニアスは4〜5回従業員エリアに引っ込んだ。たぶん誰かと相談していたのだろう。彼の表情から察するに、わたしが考えていた通り、回復不可能なHDDの障害のようだ。彼はさらに、Mac OS X DVDを外付けドライブからDisk Utilityにブートするなど、追加の診断を行った。Disk Utilityは一度HDDを認識した。ディスクの修復は失敗し、彼は(比喩的な言い方だが)死亡を宣告した。

 彼は3つの選択肢を提示した。Airを持って帰ってデータを復旧するか、修理に出すか、その場で新品と交換するか。「交換? マジで?」。ゴクリとのどが鳴った。わたしは既にデータがなくなったことを受け入れる段階に達していた。それに、データ復旧はたいてい高いお金がかかるので払いたくはなかったし、修理が終わるまで待てなかった。データがなくなったのなら、交換がいい。ジーニアスは店長に話をして、わたしは数分後に新しいMacBook Airを抱えて店を出た。

 ジーニアスがわたしのAirで作業をしている間、3人の人がほかのジーニアスに助けを求めていた。どれもハードの問題だった。そのうち1人はiPhoneのトラブルを抱えていた。iPhoneが突然リブートし、動作が変になったという。ジーニアスはファームウェアをリフレッシュしようと話していたが、それでも駄目だったようだ。その顧客は交換したiPhoneを持って店を出て行った。MacBookを持った若い女性は、HDDがクラッシュしたという。少しテストした後で、彼女はLeopardがインストールされた新しいHDDを受け取った。

 何度も言っていることだが、ビジネスにおいては認識がすべてだ。残念ながらハードの障害は避けられない。そこここで起きている1〜2件の故障に数百人の購入者を掛ければ、不満を持っている顧客がたくさんいるように見えるだろう。ジーニアスバーは単にカスタマーサービスではなく、顧客の満足と好意的な認識を大事にしている。iPhoneを交換してもらった男性は満足していた。新しいものをねだる必要もなかった。ジーニアスが交換を申し出たのだ。だからAppleは、顧客を気に掛け、顧客を正しく扱う企業という印象を持たれている。

 わたしも非常に満足していた。新しいAirを家に持って帰るまでは。最初のセットアップは、ネット接続でちょっと不具合があった以外は問題なかった。そのプロセスが終わり、次はMac OS Xデスクトップが現れるはずだった。その代わりに、画面が変にちかちかして、ベビーブルーの背景を表示して停止した。何度か再起動してみたが、同じ背景で止まり、マウスカーソルだけが見える状態になる。コンピュータのOSイメージに問題があるのかもしれない。Windows PCでも前にこんな問題が起きた。そこでMac OS Xスタートアップディスクから起動したが、ショックなことに、まだ同じブルースクリーンが出た。ハードウェア診断を実行し、すべて通過した後で、Appleストアに電話をかけた。

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