もし、最優先すべき課題をパッと答えられないなら、何も見ないで頭に浮かんだ課題をリストアップしてみましょう。これを毎朝5分続けることで、自分の最優先課題が見えてくるはずです。
今回の課題:日々の仕事において最優先すべき課題を見つけるには?
コツ:紙に書いて振り返る
仕事の難しさは、時間の制約にあるといっても過言ではないでしょう。どんな仕事にも期限があり、これを守ることが求められるからです。同時に先方の望んでいるクオリティーを満たすことも必要です。すなわち、納期と品質の両立です。
とはいえ、納期(期限)が誰の目にも明らかなのに対して、品質は人によって評価が分かれます。そうなると、おのずと品質よりも納期が優先されやすくなります。納期を守ることが第一で、品質は二の次になりがち、ということです。
「マニュアルを作ろうにも作業が多すぎるので困る」という記事でご紹介した以下のマトリクスでいえば、納期に追われることは「緊急かつ重要」なことです(第1領域)。一方、品質を追求することは「緊急ではないが重要」ということになります(第2領域)。
緊急 | 緊急ではない | |
---|---|---|
重要 | 第1領域 憂い |
第2領域 備え |
重要ではない | 第3領域 穀潰し |
第4領域 憂さ晴らし |
これは、品質よりも納期を優先する姿勢は「憂い」に追われて「備え」がおろそかになることを意味します。辛うじて納期は守れたとしても、そこに品質が伴わなければ「次の依頼」はないかもしれません。そして、締め切りに追われているばかりでは、そもそもの目的を見失いかねません。
問題編では、ウィリアムがIT商事に入社した目的を明快に答えていましたが、少し先にある目標を常に意識し続けることは、目の前の仕事に意欲的に取り組む上で重要なことですし、日々の行動や判断基準にも影響を与えるでしょう。
求められていることは、常に自分が抱えている課題を明確にしておくことです。では、具体的にはどうすればいいでしょうか。
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