「タイピングマナー」について考えるBiz.ID Weekly Top10

まとまった文章などを書き終えて[Enter]キーを「バチッ」と叩いたりすると、本人としてはけっこう気持ちが良かったりするものだ。だが、他人の打鍵音に限って言うと、無性に気になったりもする。

» 2008年09月16日 18時00分 公開
[杉本吏,ITmedia]

 先週のアクセスランキングトップは、話題のWebブラウザ「Google ChromeのTipsとちょっとした裏技」。Google Chrome関連の記事は4位、5位、6位、10位にもランクインし、前回のランキングに引き続き、相変わらず注目度の高さをうかがわせる結果となった。

 2位には、「部下をやる気にさせて育てる指導術」シリーズの「ほめても叱っても部下は育たない」がランクイン。部下を育てるには、まずは相手を受け入れ認める、というステップを踏むことが重要なようだ。そのためには、相手に対してかける言葉だけでなく、自分自身に対しての言葉遣いを修正することが効果的とのこと。

 Top10にランクインこそしなかったが、先週のBiz.IDで筆者が気になった記事は「イマドキ非常食を作って食べてみた」だ。筆者も“鳥そぼろごはん”を一口味見させてもらったが、なんというかコンビニおにぎりなどで食べ慣れたような味がした。記事中でも味について触れているが、基本的には市販のレトルト食品などと同じ味で、一人暮らしの男性にとってはある意味なじみ深いものがある。

 筆者も、平日はコンビニ弁当だけの食事になることが多い。自宅に帰る頃には、たいていの飲食店が閉まっているためだ。せめて想像の中だけでも豪華な食事を味わってみたい――ということで、最近行き帰りの電車で読んでいるのは「タイユバンの優雅な食卓」という文庫本。欧州の食文化と、パリの3つ星レストラン「タイユバン」でのサービスの詳細が、米国人の著者の目を通して描かれている。

 作品中に出てくる豪奢なメニューを想像しつつ、「“キャセロール入りラングスティーヌのフリカッセ”って、キャセロールもラングスティーヌもフリカッセも何1つ分かんないよ!」などと若干のいら立ちとともに読み進めるのも面白いし、給仕人たちの一流のサービスや、フランス料理の正式なマナーについての記述も参考になる。

 フランス料理を食べ慣れており、マナーもしっかりしている人というのは、とにかくきれいに、そして静かに一皿を食べきるという。確かに、皿にフォークやナイフをおしつけるようにして、かちゃかちゃと音を立てて食べるのはマナー違反だろうし、聞いていてもあまり気分の良いものではない。

 この「ナイフやフォークで極力音を立てない」という食事のマナーを考えていたときに思い浮かんだのが、PCのキーボードをタイプする際の“打鍵音”のことだ。PCを日々の業務に使っているビジネスパーソンなら、他人の打鍵音のうるささが気になったり、逆に自分の打鍵音の大きさを注意されたことがあるかもしれない。

 筆者もたまにやってしまうのだが、まとまった文章などを書き終えて[Enter]キーを「バチッ」と叩いたりすると、本人としてはけっこう気持ちが良かったりするものだ。だが、他人の打鍵音に限って言うと、無性に気になったりもする。他人の副流煙が気になる喫煙者の気持ちもこんな感じだろうか。

 筆者は職場ではLenovoの「ThinkPad X60」を使っている。ThinkPadのキーボードはキータッチの心地よさで知られているが、編集部内では「ノートPCの中では、ThinkPadのキーボードが一番音がうるさい」という意見もあった。打鍵音を抑えるだけなら、サイレントキーボードを使ったり、キーボードカバーを使うという手もあるが、これではキータッチが犠牲になってしまいそうだ。

 音のうるささとキータッチの良さを両立するようなテクニックやキーボードそのものを発見することが、とりあえず筆者の目下の課題である。

 ペンを使う際の筆圧が人によって違うように、キーボードの“打鍵圧”にも個人差があるだろう。試行錯誤し、自分にもっとも合った組み合わせを発見したあかつきには、ぜひ記事にして報告したい。なお、「キーボードに関しては一家言ある!」「こうやって自分の打鍵音を小さくした」などのアイデアをお持ちの方は、ご意見・ご感想のページからBiz.ID編集部まで報告してほしい。

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