打ち合わせ直後のモチベーションを活かすあなたの不安、見積もります

打ち合わせの段階ではモチベーションが高くても、実際の作業段階でそのモチベーションを失っていることはありませんか? モチベーションを維持する方法をご紹介します。

» 2010年11月12日 18時50分 公開
[佐々木正悟,Business Media 誠]

 これは物書き特有の話と思われるかもしれませんが、ビジネスパーソンにも似たようなことはよくあるでしょう。

 例えば書籍企画の打ち合わせの直後です。「この本は面白そうだ! どんどん書き進めよう」などと意気込むことがありますが、家に帰ってきてみると、ちっともそんな気になれなくなっているのです。

 もちろん、そもそも新しい企画の原稿になど、すぐ取りかかれないという事情もあります。それまで進めてきた原稿を優先しなければならないからです。

 結局「どんどん書き進めよう」と思った原稿に取りかかれるのは、1カ月後などという事態もざら。そのころには一体何に意気込んでいたのかすら、思い出せなくなっています。

 そんなケースを救ってくれるのが、詳細なタスクリストです。詳細と言っても「タスクにかかる時間」がだいたい見積もれるぐらいで、もちろん予測なので、外れることはあっても問題ないのですが――。ともかく、意気込んだ当日に「Omnifocus」や「Toodledo」で詳細にタスクリストを作っておくと、たとえ元のモチベーションを丸ごと思い出せなくても、仕事に取りかかれるのです。

 詳細なタスクリストが当初の意気込みをも思い出させてくれることもあるし、たとえそれは無理でも、とにかく行動としてやるべきことが明らかになっていると、取りかかれるものです。取りかかれさえすれば、ある程度は進められます。ですから、取りかかる前段階にしておくことが大事になってくるわけです。

 ただ現実には、意気込んだ当日に「詳細なタスクリスト」を用意する気になれないことが多いのもまた事実。タスクリストを詳細に記録する時間的な余裕もないかもしれません。

 そのリスク対策として、意気込んだその瞬間に「最低やること」を1つチェックリストとして書いておきます。これだけでも、後日にとっかかりを与えてくれるので、大きな救いになります。

筆者の打ち合わせ資料。こうしてやることを書いておくだけでOKだ

筆者:佐々木正悟

 心理学ジャーナリスト。専門は認知心理学。1973年北海道生まれ。1997年獨協大学卒業後、ドコモサービスに派遣社員として入社。2001年アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後、2004年ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年に帰国。著書に、『スピードハックス』『チームハックス』のほか『ブレインハックス』、『一瞬で「やる気」がでる脳のつくり方』、『やる気ハックス』などがある。「シゴタノ!−仕事を楽しくする研究日誌」にて「心理ハック」を連載中。ブログ「ライフハックス心理学」主宰。


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