文具王たち文具好き6人が選ぶオススメ文具19個、一挙公開スマート文具サミット(4/6 ページ)

» 2012年06月04日 12時10分 公開
[上口翔子Business Media 誠]

検索できるメモ帳

舘神さん 今日皆さんにお勧めしたいのは、検索できるメモ帳「ScanHack(スキャンハック)」です。私が企画から手掛けたもので、簡単に説明するとスキャナで読み込むことで、メモ書きしたものを後からPCで検索できるようにしたメモ帳です。


   館神龍彦さんが開発した検索できるメモ帳

 種明かしをすると、メモ帳の各ページに書いてある「案予図報公私他 壱弐参四伍 いろはにほへと」という文字のうち、残したいもの以外を塗りつぶしてスキャンすると、残した文字をOCRしてテキストとして埋め込んだ状態でPFD化するんです。そして残した文字(テキスト)でWindowsのデスクトップ検索などでファイル検索すると、そのスキャンしたデータが引っ掛かるというわけです。

 残す文字は1文字でも複数でもよくて、例えば「図 案 弐」のように残すと、その3文字が検索対象になるわけです。「案」とか「図」は基本的な分類を、漢数字といろははより下位の分類に利用することを想定しています。

清水さん これは一冊いくらくらいなんですか?

舘神さん 一応500円を考えているのですが、実は環境によってはOCRできない場合もあるようで、初回生産の400冊分についてはAmazonギフト券で200円ほどのキャッシュバックを予定しています。あと将来的には、これをシステム手帳やルーズリーフにも応用していきたいですね。

美崎さん これはインデックスを消すという部分が特許なんですか? つまり、必要な部分だけを残して他を消すと検索キーになるという。

舘神さん そうですね、後はスキャナで読み込む部分が他の製品(ショットノートやキャミアップ)と異なるところです。今後はiPhoneなどスマートフォンとの相性を検証し、Evernoteなどの外部サービスやKYBERなどのツールと連携する仕組みも試験中です。

 公式サイトでは、使い方や活用事例を更新していきます。また、オンラインショップでも購入できます。

日本最古のシステム手帳

舘神さん 続いては、皆さんシステムダイアリー(SystemDiary)って知っていますか? 日本最古のシステム手帳です。

土橋さん 以前奈良コンピュータシステム研究所だったところが提供している?

舘神さん そうです。今は社名もシステムダイアリーに変わって、さらに2010年には社長が変わって、それを機に商品供給が増えたんですよ。例えば丸善でこのシステムダイアリーを扱う数が、社長が変わる直前は棚一列くらいしかなかったのが、今ではその棚丸ごとがコーナーになっているほどです。実際、売れているようですよ。サイズ感などが若年層の女性に受けているらしいです。

 システムダイアリーは8穴なのですが、8穴って例えばKNOXBRAIN(デザインフィル)が昔バインダーを作っていたり、JMAM(日本能率協会マネジメントセンター)も以前は出していたんですよ。ただ今はシステムダイアリーしかやっていない。その辺でブランドのコントロールとか方向性の自由度も(1つの規格を複数メーカーが作っている)他のシステム手帳とは変わってきているんだろうなと感じています。

 ちなみに、私は手帳評論家なので、特定の手帳だけを押すわけではありません。ただ、選択肢が増えることはユーザーにとっても市場全体にとってもいいことだと考え、こういう動きがあることを今回お話しました。

 

高畑さん 僕は、能率協会が止めるまでは8穴の手帳を使っていたんですよ。8穴であることにはあまりこだわりはなかったんですけど、結構しっかりとまるのと、後はサイズ感がよくて。今は別の手帳(文具王手帳)を使っているので個人的には今後8穴を積極的に使うかといったら分からないですが、システムダイアリーのー話を聞いてみるとまだまだ伸びる余地があるのかなと思いますね。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ