「ありがとうございました」のタイミングできることは、まだある!

飲食店などでお客に言う「ありがとうございました」は、タイミングを考えないとお客に気まずい思いをさせてしまいます。その人が何をしたいのか、何をしようとしているのかについて関心を持ち、付かず離れずの接客を心掛けたいですね。

» 2013年12月10日 09時30分 公開
[片所静江,Business Media 誠]
誠ブログ

 先日、居酒屋に行く機会がありました。靴を脱いで上がり、掘りごたつ式になっているタイプのお店です。

 途中用事があり、いったん外に出るために靴を履いたときのこと。店員さんに「ありがとうございました」と言われました。お店側にしてみれば「トイレに行くのなら備え置きのサンダルを履くはず。靴を履いたのだから帰るのだろう」と判断したのかも知れません。

 この出来事から、昔友人と入った喫茶店でのことを思い出しました。

 そのとき、友達のタバコの煙が吸わない私の方に流れて来たので、友達が気を使って「席を替わろう」と言ってくれました。お互いに立ちあがった瞬間。店員さんが「ありがとうございました!」と言ったのです。

 そのころ、まだ若かった私たちは食べ始めたばかりのデザートやコーヒーを残したまま、会計を済ませてお店を出ることになってしまったのです。今だったら、「席を替わっただけです」と言う勇気はあるのですが……。

 先日の居酒屋のケースも、

  • 冬場なのにコートを羽織っていない、薄着ではないか?
  • 女性がバッグを持たずに手ぶらで来たのだろうか?
  • 1人で先に帰るなら、他のみんなとあいさつを交わすのではないか?

 そういう視点を持って考えたら、帰るようには見えなかったでしょう。

 1人1人のお客さんの様子など細かく見ていられないのかも知れませんが、この2件の出来事は、どちらも私たちしかお客がいない時間帯でした。食事中のお客様が席を立つ理由としては、電話を掛けに外に出る、タバコを吸いに外に出る、トイレに行く、雑誌や新聞を取りに行くなどが挙げられます。また、小皿が欲しい、台ふきんが欲しい、追加注文をしたい、といった御用もあるでしょう。

 このようなよくあるシーンでは、その場は特に意識せず、やり過ごしているのだと思いますが、「なぜか居心地が良い」「どこか感じが悪い」という、思い出せないような無意識レベルの快感/不快感は、お客が「また行きたい」と思うかどうかのところで、実はかなり影響しているのではないでしょうか?

 「ありがとうございました」は、飲食店では特にそのタイミングを考えないと、お客様に気まずい思いをさせてしまいます。お客様が何をしたいのか、何をしようとしているのかについて関心を持って、付かず離れずの接客を心掛けたいですね。

※この記事は、誠ブログできることは、まだある!:「ありがとうございました」のタイミングを考えるより転載、編集しています。

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