それでも、その後押しがあってぼくは起業を決断できた。あのときに水野さんが示した「やりたいことを応援してくれる」姿勢は、大人が子どもと接するときに必要となるものだと感じています。目の前の選択肢を、大人たちの主観でふさいでしまうのではなく、まずは一度、体験ができる場を作ってあげるようなサポートをしていきたいのです。
大人はどうしても「こうした方がいい」という方向に子どもを導こうとしてしまいます。子どものことを大切に思っている親であればあるほどそのような傾向があるかもしれません。
しかし、「40年ギャップ」とよく言われるように、親の世代の常識が子どもにも当てはまるかどうかは分かりません。しかも、変化のスピードは年々加速しているため、これからの世の中をどう生きるかは、子どもたち自身が見つけていくしかないんです。
そのためには、まずは子どもを「自分とは別人格の一人の人間」として認めてあげることが重要だと僕は思います。「助けて」と言われたら全力でサポートするけれども、それまでは子どものやりたいようにさせるという姿勢が今、僕たち大人には求められているのではないでしょうか。
[文・撮影] 浅田よわ美 [企画・編集] 岡徳之(Livit)
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