こういった流れの中で、同社が次に取り組んでいるのが7連休の取得だ。持株会社のロイヤルホールディングスではなく、外食事業を担うロイヤルホストの社員626人が対象だ。
一般的に、飲食業界では土日の来店数が多いため、平日に休みをとるケースが多い。ロイヤルホストも例外ではなく、土日を含まない5連休をとる社員が多かったという。そんな状況だったが、同社は働き方改革をさらに推進するために、7連休取得を決めたという。店舗運営の核となる店長や料理長が土日に抜けるケースも出てくるが、店舗間で従業員の調整をすることで乗り切った。
7連休を実際に取得した社員からは「土日を含めて帰省できたので、友人と会えたり、家族とゆっくり過ごす時間がとれた」「家族で旅行に出かけ、週末の他のレストランの営業状況が分かった」「普段は味わえない土日のイベントを体験できて新鮮だった」という声があがっているという。
ロイヤルホストが働き方改革を進める中で、ある成果も出始めている。それは、人手不足が社会全体で深刻化しているにもかかわらず、1店舗当たりの従業員数が過去最高になったというのだ。広報担当者は「従業員のシフト調整の幅が広がり、ピークタイムの人員確保がしやすくなりました」と説明する。
ロイヤルホストが積極的に働き方改革を進めていることは広く知られるようになった。そのため、「より快適な環境で働きたい」と考える従業員が集まるようになったと推測される。
スリーウェルマネジメントの三ツ井創太郎社長も「採用難の時代なので、こういった取り組みを推進することで、人材獲得に大きな効果が望めるのでは」と語る。ロイヤルホストは“夢の7連休”を定着させられるか。
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