――BTリテールの事例をもっと共有させてください。
ブルーム BTリテールの実装としては、ストレージ、バックアップ、ディザスタリカバリーのソリューションを利用しました。当然のことながらリソースを減らすことができたので、管理しなければいけないものもかなり減り、ストレージの使用率が向上しました。
BTリテールではこれに数年間をかけていますが、企業によってはかなり迅速に効果を上げることができると思います。どのようなテクノロジーを採用するか、企業の規律に依存することが大きいためです。
BTリテールはSIerとしての側面もあり、ベリタスで成功したため、一緒に構築したシステムを顧客に販売していくことになっています。
レオナルド 一つメッセージとしてお伝えしたいのは、ITへの予算を下げるのでなく、予算の中で実装されるシステムの効率を上げることが重要です。予算そのものを削減することに注力していたわけではありません。
――いまあらゆるストレージベンダーはILMにフォーカスしています。多くの収益をストレージソフトに依存するベリタスですが、この分野にもコミットしているのですか?
ブルーム 私たちが数年間やってきたことは、ILMそのものと言えます(笑)。私たちにとってILMは新しいコンセプトでも何でもないのです。KValt Software(KVS)を買収したことでも明らかです。KVSの買収により、私たちはILMの分野でもすぐにリーダー的な位置を確保できました。
ILMという言葉を声高に言ってなかっただけで、私たちが行ってきたことがILMだったのです。EMCがマーケティング用語としてILMを言い始めて、ここまで浸透してきたと思いますが、EMCが私たちのやってきたことを見て、ILMと名付けてくれたわけです(笑)。
レオナルド ネットワーク・アプライアンスとの発表もありましたが、ストレージのリソースマネジメントを一緒にやっていくことが前提です。現在どれくらいストレージが使えて、近々にはどれくらい必要なのか、マネージしていくわけです。ジョイントでこういったコンセプトを立てることで、データのライフサイクルを管理するのが狙いです。管理の哲学のところから、ツールに落とし込んでいくころまで行っていきます。
――ストレージベンダーにとって、ユーティリティコンピューティングはILMの先にあるコンセプトということですか?
ブルーム ちょっと違います。ユーティリティコンピューティングはインフラを会社としてどう管理するかの手法で、ILMはストレージレイヤでのいちコンポーネントと考えればいいと思います。そのほかにも、アプリケーションのパフォーマンスや可用性を実現しないと企業としては失敗します。ILMと同等か、それ以上に必要なのです。
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