災害対策システムをより構築しやすくEMC Forum 2004レポート(2/2 ページ)

» 2004年11月19日 09時00分 公開
[宍戸周夫,ITmedia]
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ノーテル、NTT Comとのコミュニケーション

 続いて、EMCのDRソリューションに関して、ノーテルおよびNTT Comから共同検証作業などの報告が行われた。最初に登壇したのは、ノーテルの宮下泰彦担当部長。北米におけるEMCとの共同検証事例を紹介した。

宮下泰彦氏 ノーテルの宮下泰彦担当部長

 ノーテルとEMCは、すでに2000年からネットワークとストレージのエンド・ツー・エンドの相互接続性試験を進めている。さらに、2001年からは共同でのソリューションを開発。2003年からはそれを一歩進めて製品開発段階からの協力体制を確立している。

 その具体的な例として、光ネットワークを活用したビジネス継続性の確保を目指した取り組みを紹介。WDMネットワークによる接続や、最近ではより距離を伸ばした形としてSONET/SDHによる接続検証を行っているという。

 この中で、10月25日から28日にかけ米フロリダ州オーランドで開催された「Storage Networking World、Fall 2004」において、米WilTelがEMCとノーテルのアライアンスに参加する形で、コスト効率に優れたストレージの広域接続が可能な「StorageXternd」サービスを発表したことも紹介した。

 3社が基本的な設計から相互接続検証試験を行って開発したもので、エンド・ツー・エンドの管理されたストレージ・ソリューションを提供するという。

 セッションの最後には、NTT Comのユビキタスサービス部担当部長 南宏二氏が、キャリアとしての立場からDRやストレージに関してコメント。最近のネットワークの動向を踏まえながら、同社の新世代サービス「ギガストリーム」の内容のほか、10月25日に発表したシェアード型の遠隔DRソリューションについて説明した。

南宏二氏 NTT Com ユビキタスサービス部担当部長の南宏二氏

 ギガストリームは、これまでの仮想ネットワークであるVPNに対して、より最適化された専用線に近いネットワーク環境を提供する「RPN(Real Private Network)サービス」だという。

 「VPNは、ひとつのネットワークの中に仮想的なネットワークを作り、コスト効率を高めようする。しかし、企業内ユーザの多くは自分専用のネットワーク、つまりそれぞれに最適化されたネットワークがほしいというのが本音。そうした要求に応えるのがギガストリームだ」と南氏。

 また同氏は、同社のDR/BCソリューションについても紹介。NTT Comは、すでに東京・大手町と大阪の堂島データセンターを1Gbpsのギガストリームで結んだ遠隔SAN間通信実験を行っている。また、10月25日には、これまで実現が難しいとされてきたシェアード型DRソリューションを、「FC over SONET」技術をベースにリリースしているという。

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