日本SGI、日本初となる大型車のシミュレーターを開発

日本SGIは、日野自動車からの発注に基づき、トラック、バスなど大型車の運転支援システムの体感を可能にする安全体感シミュレーターを開発した。

» 2005年03月02日 16時10分 公開
[ITmedia]

 日本SGIは3月2日、トラック、バスなど大型車の運転支援システムの体感を可能にする安全体感シミュレーターを開発したことを発表した。これは、大型トラック・バスメーカー日野自動車からの発注に基づくもの。日本SGIは、可視化技術の専門コンサルティング・チームが担当し、総合的なコンサルティングからインテグレーションを行っている。大型車のシミュレーターとしては日本初。

 一般的に大型車の衝突事故は、乗用車に比較して重大な事故につながる可能性が高い。このため、衝突事故の防止や安全運転の重要性の認識を強化するために、事故シーンが疑似体験や、ブレーキなど運転支援装置の効果の有効性を分かりやすく理解できるドライブ・シミュレーターが求められていた。

 仕組みとしては、キャビン外部の制御ラックにPCを搭載、そこでモーション・シナリオとCGコンテンツを合成して、映像を出力するというもの。出力に当たってはキャビンの中のモニタに表示する映像を分配し、外部モニタにも同様の映像がされる。これにより、キャビンの搭乗者以外の人は、搭乗して体感している人と同じ映像を同時に見ること可能となっている。

 開発に当たっては、同社のエンジニアが実際のテストコースで実体験し、衝突時におけるトラックなどの挙動や自動車の各装置などの作動状況まで映像コンテンツで再現できるよう制作を進めているという。また、走行時の振動なども、実際の走行に近い感覚が体感できるように工夫した設計となっている。

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