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» 2008年01月21日 07時00分 UPDATE

モバイルセントレックスのススメ:通話からアプリケーション利用、WiMAXも視野に――KDDIの企業向け展開 (1/2)

音声から業務アプリケーション連携にいたるまで、法人向けモバイルサービスの拡充を続けるKDDI。モバイルセントレックスを中核にどのような展開を目指すのだろうか。

[國谷武史,ITmedia]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムックPlus「モバイルセントレックスのススメ」でご覧になれます。


大手企業向けの2つのサービス

 現在、携帯電話事業者としてモバイルセントレックスサービスを提供するのはNTTドコモとKDDIの2社。このうちKDDIでは、小型の携帯電話基地局を企業内に設置してau携帯電話を内線利用する「OFFICE WISE」、無線LAN/携帯電話網対応の専用端末を利用する「OFFICE FREEDOM」の2種類を展開している。

 OFFICE WISEの導入メリットは、内線通話にも外線通話と同様に携帯電話の電波を利用するため、シームレスな接続性と安定度の高い通話品質が望める点にある。一方、デメリットは小型基地局の設置コストと、定額制ながら内線利用時にも通話料金が発生する点になる。

 OFFICE FREEDOMは、企業内の無線LANインフラを活用できるため、導入および運用コストはOFFICE WISEに比べて低く抑えられる。だが、2.4GHz帯の周波数を使用することから、近隣に電子レンジやコードレス電話機のように2.4GHz帯を使用する機器があると電波が干渉し合い、通話品質が低下するデメリットがある。また、OFFICE FREEDOM対応端末は三洋電機製の「E02SA」1機種のみであるため、複数機種を展開するNTTドコモと比べて端末の選択肢が限られる。

kdie02sa.jpg OFFICE FREEDOM対応のE02SA

 モバイルセントレックスの事業展開について、ソリューション商品企画本部の中島昭浩モバイル商品企画部長は、「OFFICE FREEDOMは提携ベンダーの努力もあり、通話品質が向上している。大規模ユーザーの市場ではNTTドコモには負けていない」と話す。

SMB市場は発展的施策

 中堅・中小向け(SMB)市場では長年、「KDDIネットワーク&ソリューションズ」が固定回線も含めた企業向け通信サービスを提供してきた。だが、2007年秋の組織改変ではKDDIネットワーク&ソリューションズをKDDI本体に統合している。

 SMB市場について中島氏は、「ソフトバンクモバイルやウィルコムは、ライバルとして注視している」という。

 ソフトバンクモバイルは、2007年12月まで8カ月連続で純増数第1位を獲得している。その背景には、1時〜21時までのソフトバンクモバイル同士の通話料金が定額になるホワイトプランの存在が大きいといわれ、純増数全体に占める企業ユーザーの割合はNTTドコモやKDDIよりも多いとみられる。ウィルコムも定額制を強みに、構内PHSサービスや医療分野で相当数のユーザー数を確保しており、法人モバイル市場では従来から有力なプレーヤーという存在だ。

 「SMB市場の競争は通話コストの優劣が成否を握る」と中島氏。このため、2007年秋からモバイルと固定回線契約と絡めた料金施策を相次いで展開している。「固定回線を含めた戦略的な料金プランでFMC(Fixed Mobile Convergence)の普及を図る。通話だけではないモバイルの利用拡大につなげたい」(中島氏)

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