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» 2008年03月11日 15時02分 UPDATE

Leverage OSS:Spicebird――ThunderbirdとLightningをベースに誕生した統合クライアント (1/3)

Thunderbirdをベースに、カレンダー、インスタントメッセージ、RSSフィードリーダという3種類の機能が追加されたSpicebirdは、標準ビルドにプラスアルファの機能を求めているというユーザーにうってつけだ。

[Nathan-Willis,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine

 Spicebirdは、Mozilla Thunderbirdをベースに作成されたクロスプラットフォーム対応の多機能型コラボレーションクライアントである。これまでThunderbirdを愛用してきたが、標準ビルドにプラスアルファの機能を求めているというユーザーならば、これを機に新種のメーラーを試してみてもいいのではないだろうか。

 最新バージョンに当たるβ0.4がリリースされたのは2008年1月で、現状ではIntel版Linux用のtarボールおよびWindows用バイナリのインストーラをダウンロードできる。Linuxバージョンのインストールに必要な作業は、tarボールを展開して、同梱されている./spicebirdスクリプトをコマンドラインから実行するだけである。

Spicebirdの概要

 Spicebirdの初回起動時にはアカウントのセットアップ用ウィザードが表示されるが、これはThunderbirdユーザーであればお馴染みのものである。このようにSpicebirdは基本的にThunderbirdをベースとしているが、各ユーザーのプロファイルは独自のディレクトリ(~/.spicebird)に格納するようになっているため、既存のThunderbird設定を上書きしたり破損させる心配はない。

 セットアップ用ウィザードでの登録作業が完了すると、両アプリケーションの具体的な相違点が確認できる。Thunderbirdのコアを成しているのはメール/ニュース関連機能だが、それに対してSpicebirdでは、カレンダー、インスタントメッセージ、RSSフィードリーダという3種類の機能が追加されている。さらにSpicebirdではタブ型インタフェースが採用されており、メール、コンタクト、カレンダー、タスク管理がタブ分けされているほか、こうしたカレンダーとタスク関連のイベントおよび新着のメールやRSSフィードの概要を一括表示するための“Home”タブが用意されている。

Spicebird SpicebirdのHomeタブ。ほかの機能もタブからアクセス可能

 カレンダー機能のベースとなっているのは、定評のあるSunbirdおよびLightning機能拡張である。またこのアプリケーションでは、CalDAVないしiCalendarを用いたリモートカレンダーおよびローカルカレンダーを複数サポートできるようになっている。そのほかMozilla製カレンダーアプリケーションと同様に、イベントの繰り返し設定や招待状の送信といった機能も利用できる。

カレンダー機能 カレンダー機能

 タスクリストのサポート用に専用タブを用意したのは、優れた変更だと評していいだろう。現状のMozilla版タスク管理では、カテゴリ分け、GTD準拠のステータスアップデート、簡易的な優先順位づけと進捗管理(高中低の優先順位および25%単位の進捗管理)機能をサポートしているが、これらのタスクはカレンダーシステムの一部として実装されている関係上、個々のタスクはカレンダーとの関連づけをしておく必要があるのだ。

 SpicebirdのContactsタブにはJabber(XMPP)のみをサポートしたインスタントメッセージ(IM)クライアントが統合されており、IMでのチャットを開始するには、ユーザーが各自のプレゼンスステータスをツールバーから設定し、アドレス帳でコンタクトエントリをクリックするだけである。またSpicebirdでは、既存のXMPPサービス(Google Talkなど)に接続し、そこに登録してあるバディリスト(友人リスト)を新規のアドレス帳としてContactsタブにインポートする機能も用意されている。デフォルト設定下でのIMプレゼンスの表示はContactsタブでのみ行われるが、View → Toolbars → Customize Toolbarを選択することでほかのタブのツールバーに表示ボタンを追加させることもできる。

 Homeタブの構成は、最近のWebポータルでよく見られるカスタマイズ可能なウィジェット形式のスタートページに似ており、カレンダーや電子メールなどの各種コンテンツを移動可能な独立型ブロックとして扱えるようになっている。これらブロック内の表示についても、特定のメールフォルダ群(Inboxその他)だけをピックアップしたり、カレンダーのビューをカスタマイズすること(カレンダーや日付の表示範囲の変更など)ができる。またここには各種ロケールにおける時刻表示をするための“Date & Time”アプレットも用意されている。

 HomeタブにはRSSフィード用のブロックも配置できるが、各フィードは1つずつ手作業で追加しなければならない(OPMLインポートには非対応)。その代わり新規アイテムの表示数および更新頻度についてはフィード単位で設定できる。

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