ソフト開発の発展は岐阜が担う――エンジニア育成のNPO設立

岐阜県を拠点にエンジニアの育成事業などを展開するNPO法人「ドットNET分散開発ソフトピア・センター」が活動内容を説明。岐阜県を拠点にシステム開発の流れを変えたい――と横山理事長は意気込む。

» 2008年03月27日 18時34分 公開
[ITmedia]

 岐阜県のNPO(特定非営利活動法人)である「ドットNET分散開発ソフトピア・センター」は3月26日、活動内容などを説明する記者会見を開催した。

 同NPOは、中小ソフトウェア開発企業に携わる人材育成を支援するための組織。SOA(サービス指向アーキテクチャ)やUMLといった技術の講座を開き、SOAコンポーネントの設計やアジャイル開発ができるエンジニアを育成したり、高校生や大学生に技術を学ぶ教材を提供したりする。

 事業の柱となるのは人材育成のほかに、受諾開発および研究開発事業。受諾開発事業ではOJT用の案件を大手システムインテグレーターなどから受注し、育成した人材が開発に取り組めるようにする。研究開発では、ソフトウェアの生産技術や品質管理を向上させる支援ツールの研究や開発を実施する。

 同センターの横山俊明理事長は「技術者の育成を通じて、岐阜県を拠点にシステム開発の流れを変えたい」と意気込む。岐阜県では、中小規模のソフトウェア開発企業がIT企業全体の8割に上り、その多くが下請けとなっている。上流工程のエンジニアも不足するなど、技術を学べる機会が減少している。

image 横山俊明理事長

 「オフショア開発がさかんになるなど、技術者の空洞化が進んでいる。国内の企業は何か光るものを持たなければ生きていけない。設計図を正しく書き、業務プロセスを正確に定義できる人材を育てて、技術と品質の面で世界一を目指したい」(同センターの戸田孝一郎理事)

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