現場ですぐに役立つ知識を欲するあなたに贈る珠玉のTips集。今回は、シャットダウンおよびシステムの起動を自動化する方法について解説します。
サン・マイクロシステムズのワークステーションでSolaris 8を運用しています。ワークステーションを使用していない夜間に、cronを使用して毎夕シャットダウンを実行しシステムを停止しているのですが、翌朝ワークステーションを使用するためには、電源ボタンを押してシステムを手動で起動させる必要があります。何とか、シャットダウンと起動を自動化できないでしょうか?
Solaris 8では、表1の電源管理ソフトウェアが標準で用意されており、シャットダウンおよびシステムの起動を自動化できます。OSをフルインストールしていない場合には、これらパッケージが導入されていないことが考えられますので、次のように実行して、表1のパッケージが導入されているかを確認してください。
# pkginfo | grep <パッケージ名>
パッケージ名 | 概要 |
---|---|
SUNWpmu | パワーマネジメントソフトウェアのバイナリ |
SUNWpmr | パワーマネジメント用設定ファイルとrcスクリプト |
SUNWcpr | サスペンドおよびレジューム機能用パッケージ |
SUNWpmux | 64ビットCPU環境向けパワーマネジメントソフトウェアのバイナリ |
SUNWcprx | 64ビットCPU環境向けサスペンドおよびレジューム用パッケージ |
パッケージがインストールされている場合には、電源管理ソフトウェアの設定ファイル/etc/power.confを編集します。
例えば、19時にシャットダウンを行い、翌日の午前8時30分にシステムの起動を行いたいとしましょう。設定ファイルのautoshutdownエントリをリスト1のように変更すると、19時以降に30分間以上システムがアイドル状態になった場合、自動的にシステムがサスペンド状態となり、8時30分になった時点でサスペンド状態が解除され、OSが稼働状態となります。これ以外のパラメータについては、power.confのオンラインマニュアルを参照してください。
設定ファイルの編集後は、変更点を反映させるためシステムの再起動を行うか、pmconfigコマンドをオプションなしで実行します。
以上の設定で、夜間のシステム停止、朝の自動起動といった処理ができるようになります。
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